中国企業、プノンペン地下鉄計画の検討を奨励 だが先々の夢の話

カンボジア開発評議会の副首相兼第一副議長:サン・チャントル氏は、プノンペンに近代的な地下鉄システムを建設する可能性について話し合うために中国企業と会談した。

同副首相は中華人民共和国広州市の広州地下鉄グループを訪問し、同社会長の丁建龍氏と会談した。彼らは、市内の近代的な地下鉄プロジェクトの開発について議論するとともに、鉄道、特に交通量の多い鉄道構造における開発と日常の管理プロセスについて理解したという。

カンボジアの副首相は、プノンペンでの特別な旅行を容易にするために、同社の駅と同様のデジタル駅がカンボジアに登場するのを見るという夢を表明した。副首相はこの機会を利用して、カンボジアの鉄道部門への投資の可能性について同社に伝え、カンボジアの主要戦略都市での鉄道建設への投資の可能性を検討するよう同社に強く奨励した。

さらに副首相は、投資の経済的可能性についてさらに学ぶために同社社長をカンボジアに招待した。会議に応じて、同社の社長は、プノンペンでの鉄道建設の可能性と、2025年に供用開始となるプノンペンから新空港への接続に関心を表明した。

同副首相はまた、カンボジア国民の利便性を高め、投資家のための戦略的輸送ルートとしての国内鉄道部門の発展に対するカンボジア王立政府の支持立場を表明した。

本当に実現するの?まだまだ先の話

カンボジアを少しでも知るものなら、高速シティー高架鉄道やモノレールなど、何度も話は出ながら、続かないというこの種の話題の常である。独立後にフランスの支援で建設・運行された既存の鉄道も停止し、レール修繕等で復活し、隣国タイともレールが接続しながら、もう何年も運行されていない。

また現プノンペン空港から都心部中央駅までの鉄道運行はガラ空き、都内のJICA支援の巡回バスも同じくがら空き、かえって渋滞が加速している。都内巡回バスが始まる当時、日本語系Webニュースも「渋滞緩和の切り札」といったJICA向けの提灯持ち記事が次々と報じられていたものである。

まして鉄道ともなれば、外国資本会社に丸投げ運行、そのカンボジアが高架鉄道やモノレール、さらに地下鉄と来ても俄かに信じがたい夢物語、中国からすれば「一対一路」の大宣伝材料になっても建設から運行まで丸抱えになることは、必定である。また一方でスリランカに続くラオスの「債務の罠」の話が出て来るだけなのは明らかである。

この種の話、観光省の希望的観測ニュース同様に、実際に眼で見えるようにならないと単なる話で終わるのが常である。

掲載写真:Khmer Tiemes

 

おすすめの記事