ITC、日本の協力も得て新たな大気質監視システムを導入

カンボジア工科大学(ITC)は、日本大学との国際科学技術協力(SATREPS)プロジェクトで協力し、プノンペンに新しい大気質監視システムを設置した。

教育・青年・スポーツ省(MoEYS 文科省)とカンボジア工科大学(ITC)は17日、大気質監視システムがカンボジア工科大学、健康科学大学、王立農業大学、プレック・プノフ地区ホール、カンダル州ルベア・エム地区のアレイ・クサット自治区のホールの5か所に設置されたと発表した。

環境・エネルギー省の発表によれば、新しい大気質監視システムは、一酸化炭素、二酸化硫黄、二酸化窒素、オゾンなど、最大0.3ミクロンの微小粒子状物質を測定できるという。

同省は「人々の健康に影響を与える可能性のある毒素、化学物質、その他の物質の量を特定できる空気の質を分析する研究所も設置した」と述べた。

同省は、「この研究調査は毒素、化学物質、汚染源のレベルを研究することでプノンペンの空気の質を理解することを目的としていると付け加えた。さらに、このプロジェクトは国境を越えた汚染を理解することも目的としている」と述べている。科学的結果はまとめられ、カンボジアの大気汚染緩和に役立つよう政府による検討のための政策提言として策定される予定という。

タイのバンコクやベトナムのホーチミン市は環境汚染により大気汚染が深刻化しており、やがてプノンペンでも大気汚染に犯されるのも時間の問題という懸念が高まっている。

環境省(MoE)の報道官クヴァイ・アティヤ氏は17日、「カンボジアでは大気汚染が人々の福祉・健康に悪影響を及ぼしているとは確認されていない」と指摘しているが、「乾季の期間中、環境省は近隣諸国との国境や全国の町に大気質監視システムを配備している」と付け加えている。同氏はさらに、「環境省はプノンペン市内の14か所の公共大気質監視地点と各地方の37か所で、訓練を受けた職員と専門機器による注意深い監視を通じて大気質評価を実施してきた」と付け加えた。

掲載写真:Khmer Times掲載

おすすめの記事