プレアビヒア当局は昨日、世界遺産:プレアビヒア寺院への観光客のためのビジターセンターの建設に着手した。
PVNA(Preah Vihear National Authority:世界遺産管理組織)によると、新しいセンターは寺院遺跡山麓のSamdech Techo Hun Sen Global Natural Museum(フンセン国立公園博物館)の前にあり、寺院への入場券のオフィス、観光案内所、待合室、駐車場等が含まれているという。
PVNA局長は、メディア:Khmer Timesに「センターはプレアビヒア寺院遺跡を訪れる観光客のための良い案内所で国の他の目的地の情報のためにも使用することができる。これは、寺院自体の修理・保全作業への素晴らしい追加であり、人々に同寺院と保護活動についてのより良い理解を与えるだろう。」と語っている。
センターの建設は2022年半ばまでに完了する予定です。プレアヴィヒア寺院が世界遺産に登録されてから13周年を迎え、またインドは改修工事に550万ドルの支援を承認したという。
上記のSamdech Techo Hun Sen Global Natural Museum(フンセン国立公園博物館)は、10年ほど前に建設されたが、訪れる観光客は少なく、当時は建物はできた収蔵品の陳列もままならず開店休業状態であった。また、ここ10年間、プレアビヒア寺院遺跡を訪れる外国人観光客は少ない。
それは、世界遺産の指定時(2009年)にタイの政治問題が絡みで国境問題が発生し、タイ国境は閉じられたままであるため、わざわざシェムリアップから1泊旅行で多額の費用を費やすほどの魅力がない、と思われたためであった。
タイとの観光関係で国境問題が棚上げされ、国境開放が行われない限り、世界遺産としての観光資源には限界があるのが実情である。