上川外務大臣の訪問 地雷対策の取り組みを強化

上川陽子外務大臣のカンボジア訪問は、カンボジアの地雷分野、特に地雷対策活動の強化を目指すCMAC(カンボジア地雷対策センター)にとって意義深いものであると、カンボジア地雷対策センターのヘン・ラタナ事務局長は述べた。

同事務局長は、「日本・カンボジア協力戦略の一環として最近発表された地雷対策イニシアティブは、地雷や戦争残骸の被害者を助け、世界中の人々を守り、特にそのような脅威にさらされているカンボジア人を保護することを目的としており、極めて重要である」、「日本がこの新たな戦略を通じて、地雷や不発弾を廃絶し、国民の安全を確保し、国の経済発展を促進するカンボジアの努力を引き続き支援することを心から希望します。また、政府の政策に沿って、他の被災国と経験を共有していくことを楽しみにしています」と述べている。

*カンボジアの地雷対策強化は、当然多額の資金支援を約束するということが伴っている。同国の地雷対策については、1992年の和平合意後の新生カンボジアへの地雷対策には毎年、巨額な支援が日本より継続的に行われている。

日本の外務大臣は7月6日、平和宮(旧閣僚評議会ビル)でフン・マネ首相とも会談した。

その際に首相は、カンボジアにおける人道的地雷対策に対する日本の支援に感謝の意を表した。

*なお、日本国内の報道では、「上川外相 “第三国の地雷除去で連携” カンボジア外相と会談で」(NHK)といったウクライナややがて軍事政権が倒れるミャンマーを想定した【(カンボジアと)第三国の地雷除去で連携】が主要な報道テーマになっているが、カンボジア国内報道ではそのことは、寡聞にしてほとんど報道されていない。日本が負担するカンボジアの地雷対策支援には人材育成が主要テーマで、あわよくばそれらの人々の能力をウクライナやミャンマーなどの第3国に振り向けるというのが日本の思惑だが、その思惑が巨額な支援に見合うかどうかは、実にカンボジア政府の状況次第であることに日本の報道では触れていない。プノンペンの小渕通り、習近平、金日成通りのように名前付けでスルーされる場合も多い。

掲載写真:Khmer Times

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