内務大臣 「公務員試験に例外はない」 コネ就職の根絶を!スピーチ

サーケン内務大臣は、「最初に必要な試験に合格せずに子供たちが警察官として働くことを許可するよう要求するのをやめるよう当局に伝えた。」同大臣は、「彼らにそうすることを許可することは政府の改革政策に反している」と述べた、と21日の地元メディアが伝えている。要は、正規の採用試験以外のコネ就職は許されない、ということである。同大臣は、1月20日にバッタンバン州で大学卒業式での発言である。「政府は教育制度の改革を進めており、警察官になりたいのなら、きちんと試験を受けなければならない」と同氏はごく当たり前のことを強調して述べた

途上国の縁故主義は、その国のテレビや国営航空や空港の職員で解る

途上国の腐敗の根は深く、その最たるもの能力ではなくコネ次第であることだ。当地にいるとその実態を何度も耳にする。民間企業の一職員の金銭要求や態度の悪さに出逢ったら、こいつは金持ちか権力者のドラ息子かドラ娘と思ったほうがいい。例えば、かつては空港職員の態度が悪かった。フランス企業委託であっても職員はコネのごり押しで就職したのであろう。

また10年以上前まではベトナム航空もサービスの悪さで知られていた。客室搭乗員は、街中の娘さんの平均より容姿が劣り、サービス精神がない。それにベトナム航空の乗務員が毎年のように密輸出で日本で検挙されていた。空港でこれ見よがしな胸を張ったあの独特の歩行姿と引きずるキャリーケース、そのケースにはユニクロなどや日本国内にいる同国人窃盗から買い付けた盗品で堂々と運んでいた。その国のコネ度は実際に出逢わなくとテレビを見るとよくわかる。特にニュース、北朝鮮同様に年齢層が高く見た目も垢抜けないというのが、社会主義国や独裁国家の特徴である。いずれも権力者家族を無理やり押し込んだのだな、と明らかに解る。

カンボジアから見れば、ベトナムとタイのテレビ、明らかに面白い。カンボジア人もタイに親近感がある。それは単に反ベトナム感情ではなく、テレビへの検閲度の強弱の違いである。タイも実質軍事独裁政権だが、検閲もコネ度も洗練されており、コネ度だけに頼っていたら経済効果は低下することに気付いている。それ故、出世の高位はコネが優位であても、コネ全般となったら、非効率そのものーカンボジアがその代表ーであったり、経済効果は低下するばかり、だから民間大手企業ではコネ就職もあるがそうでなく優秀な人材確保に努める。さて、内務大臣が問題としてのは、警察畑である。警察への信頼度が抜群に低いカンボジアである、そこで教育改革に続いて警察改革を述べたのであろう。それほどに公務員世界はコネ就職世界である

腐敗は目に見える形で進行している 先ずはコネ就職の根絶を

さて、内務大臣の話を聞いてみよう。

「試験に合格した人にのみ承認を与える権限があり、真にそれを獲得しなければ合格点を与えることはできない」と指摘しました。

「これからも例外なくそうなるでしょう。私はあなたを好きで、同僚として、あるいは個人的な友人としても尊敬しているかもしれませんが、私はあなたを助けることができないので、[賛成]を求めないでください。」

「そのような恩恵を行うことは汚職に相当し、改革政策に反します。できません。それが真実です。お子さんに学校に行って試験のために勉強するように言ってください。」

「場合によっては、これらの人々は法執行機関や刑事司法の単一のコースを受講したことさえありませんが、彼らは高官としての仕事を期待しています」などと同大臣は述べている。プノンペンでは高校進学が盛んだが、田舎では驚嘆に低い。

同内務大臣は昔を振り返って「1979年に試験を受ける必要がなかった」ことを卒業生に思い出させた。そこで「省は警察官として働くために通りからランダムな人々を集めた。」学校とて、小学校は読み書きができるだけで教員にして集めた、という。

同氏は続けて言う。「当時、他に選択肢がなかったので、3年生までだったとしても、学校に通う人は誰でも喜んでいる。」

もはや戦後30年、優秀な人材を国家は求める

「そして問題の事実は、十分な教育を受けた人々のほとんどがポル・ポトと彼の政権によって殺されたということだった」と彼は述べた。

同大臣は「若者と学生に一生懸命勉強するように忠告した。教育は生涯にわたる贈り物であるため、両親は子供たちに学校に行くように促さなければならない」と述べた。

「現在は1981年ではなく2021年です。警察官として働きたいと思っている才能のある有能な人々がた​​くさんいます。」「おそらくあなたの子供は彼らの一人ですが、他のみんなと同じように、彼らは最初に試験に座ってそれを証明しなければなりません」と改めて述べた。

縁故主義が公務員組織にはびこり、それは国家の危機なのだ

実に当たり前のことを学生や保護者に述べている。それほどにコネ就職がはびこり公務員組織が腐っていることの証左であり、教育改革と同時に公務員改革の必要に迫られている。既に戦後30年である。遅かりし感がある。腐敗は国家の危機なのである。内務大臣のスピーチはそれを物語っている。

 

おすすめの記事