選管 元野党議員17人の大半を20年間政界(公民権停止)から追放

元野党指導者サム・ランシー氏とその党員や活動家ら16人は、国政選挙の投票用紙改ざんを有権者に教唆した罪で欠席有罪判決を受け、高額の罰金を科せられ、少なくとも20年間は政治的公職に就くことができなくなった。なかでもレインジー氏は25年間の職責を禁じられた。

プノンペン都選挙委員会(PEC)の文書によると、扇動者としての対象者は元議員のムー・ソチュア、ロン・リー、ヌース・ロムドゥル、ホウ・ヴァン、コン・サピア、エン・チャイ・エアン氏などを含む11人の活動家の名があがっている。

PECディレクターのシム・ドニー氏によると、委員会は74歳のレインシー氏に2,000万リエル(4,845ドル)の罰金を科し、その後25年間の大統領就任を禁止する一方、他の野党議員は1,000万リエル(2,422ドル)の罰金を課され、 20年間は立候補禁止となる。なお検察官は、「全員が海外に居住しているため、欠席裁判を行った」と述べた。「彼らはフェイスブックページに、国民が投票に行くことや投票用紙を改ざん・無効にすることを扇動する投稿をした」と語った。

こうしたプノンペン都選挙委員会(PEC)の決定に対し「投票用紙を汚す(無効)にすることはいかなる法律にも違反しておらず、抗議活動を行っている有権者による正当な行為である」とサム・レインシー氏はフェイスブックへの投稿で述べ、「フン・セン氏の指導部は野党勢力の参加を禁じ、選挙プロセスを台無しにした。民主主義の崩壊そのものが真の犯罪だ」「フン・セン氏率いるカンボジア人民党(CPP)に代わる有意義な野党がなければ、7月23日には大量の汚職や空票が予想される」とレインシー氏は投稿で主張している。

NECは先週、投票用紙を汚すか投票に行かないよう呼びかけるチラシやソーシャルメディアの投稿を通じて選挙活動を行っている個人に対して措置を講じると警告した。またNECの声明によると、このようなキャンペーンは国選法第142条に違反しており、NECは他の刑事罰を考慮せずに約500万リエル(約1200ドル)から2000万リエル(約4800ドル)の罰金を定めている。「個人がこのキャンペーンを利用して有権者が投票に行くのを妨げ、混乱を引き起こし、選挙への信頼の喪失や選挙プロセスの混乱につながる」と主張している。

掲載写真:Khmer Times

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