ノロドムシハモニ王は、国連教育科学文化機関(UNESCO)に、クメールの古武道「ボッカタオ」と古代遺跡「コケー」地域を世界遺産に登録するよう要請した。
故ノロドム・シハヌーク国王の元秘書であるシソワット・トミコ王子は昨日、土曜日にユネスコのオードレ・アズレイ総長と会談した際に国王がこの要請を行ったと地元メディアに語った。
「ユネスコは国王の要請を歓迎しましたが、考古学の専門家と話し合うには時間がかかり、また、私たちに返答を送る前に国王の要請に同意を得る必要がある」と述べた。
「ボッカタオ」は、アンコール時代からクメールの軍事グループによって使用されているクメールの武道であるが、14世紀のアンコール王朝の滅亡とともに滅んだ=消滅したクメール伝統古武道である、とされている。この「ボッカタオ」が再び知られるようになったここ20年間で、クメール人によってこれが古武道と「ボッカタオ」が紹介され、彼が再興したと喧伝された。が、どこまでがクメールの伝統でどこまでが提唱者のオリジナルであるかは、ほとんど説明がないというのが実情に近い。クメール伝統の「アプサラ舞踊自体」が王室での1960年の創作舞踊である。かつてアンコール王朝での宮廷でのアプサラというものではないことは確かなことである。
コーケーはアンコール王朝の簒奪王が現コーケー遺跡地域にアンコールに対抗して造営した王都で一時代を画した遺跡で登録される可能性が高い。アンコールワット寺院は1992年に世界遺産に登録され、プレアヴィヒア寺院は2008年に世界遺産に登録され、サンボールプレイクク寺院は2017年に登録されており、コーケー遺跡群が世界遺産に登録されれば、カンボジアで第4の世界遺産となる。75周年を記念するユネスコ総会に出席した国王は、16日朝に帰国しました。
掲載写真:「ボッカタオ」 画像:Khmer Timesより。