約2,300人の学生がバカロレアⅡの試験を受験せず、一方で85人の受験者が体調不良にもかかわらず試験を続けたという。
カンボジアでの2日間にわたる国家試験バカロレアⅡ(高校卒業資格試験=大学入学資格試験)が7日(火)に終了した。
教育・青少年・スポーツ省(日本の文科省に当たる)は7日(火)の声明で、85人の学生が体調不良を報告されたものの、医師の監督の下で試験に受けたと発表した。
一方で同省の声明によると、2,328人の受験者が試験を受けなかった。試験を中退した学生の数は、137,000 人を超える登録学生のうち 1.69% であり、そのうち 1,814 人が独学の学生であったという。2,400 人の学生が試験をドロップアウトした昨年と比較すると、現在は中退する学生の数は減少しています。
なお、同省は中退者数が最も多かった州は明らかにしていない。
教育省報道官・クオン・ヴィチェカ氏は、「1つ以上の科目を欠席した受験者は自動的に失格となる」と述べた。
プノンペン教育省のヘム・シナレス局長は、プノンペンでBac II試験を受けるために登録した学生の約2%が試験を中退した(要は高校卒業をあきらめたという意味)と述べた。また学生の出身校が異なるため、受験しなかった理由を把握するのは困難だとした。
昨年は90,950人の学生が試験に合格し、全受験者数の72.33%を占め、そのうち100人以上がAグレードの学生、7,200人以上がBグレードの学生、2万人近くがCグレードの学生でした。D グレードの学生は 30,000 人以上、E グレードの学生も 30,000 人以上いました。結果を見るに、昨年の試験結果は中以下が多数占めている。下記にも述べているが、合格基準を下げなければ、その半数ほどは受からないということになる。
5年以上前の教育改革時、厳格な試験(それまでは、不正の横行。お金を渡せば、資格が得られ、相場は一人当たり500~1500ドルと言われた)で行われた時、同試験の合格率は前年の92%から一気に25%に急落した。
ここ数年、70%の合格率だが、学生の学力向上というよりは、試験自体が安易になったと考えられる。
また、同試験で大学入学資格を得ながら、大学を卒業せず中退する者も多い。一つは大学を卒業する意味があるのか、という学生側の疑問と依然として大学でも不透明なお金の徴収がおこなわれているからであろう。
また、同試験前の先週、教育省は「結果発表に対する抗議行動を受け入れられない」と通知している。
これは、医学校の卒業試験の結果で合格しなかった学生が抗議して結果が覆った例や昨年も不合格の学生やその保護者が教育省に押し掛けたという件(さすが教育省は結果を覆すという朝令暮改:ちょうれいぼかいを避けた)があるからである。富裕層の馬鹿親ほどお金でどうにかなると思っているところがある。
掲載写真:イメージ 教育省