フン・マネ首相は、フナン・テチョ運河プロジェクトの建設が2024年8月に開始されることを発表した。
首相は5月30日、コンポンスプー州プノンスルオッチ郡プレア・スラマリット・コサマク・キリロム国立公園にあるカンボジア仏教文化センターの開所式で発言した。
首相は同発言で「フナン・テチョ運河はクメール人の利益のためにカンボジア領土に建設されるが、投資資金の大半もクメール人によるものだ」、「我々はこの工事(フナン運河建設)を遅らせるつもりはない。この運河建設が始まれば、我々カンボジア人のほとんどが参加することになる。もちろん、中国の投資会社と交渉しており、彼らに技術と投資をしてもらう予定だ。8月に建設現場をオープンする予定だ」と述べている。
同運河プロジェクトは、メコン川のプレック・タケオからケップ州の海まで続く全長180キロメートルのフナン・テチョ運河プロジェクトで、カンダル州コー・トム郡のバサック川のプレック・タ・エクとプレック・タ・ヒンを通過した後、カンダル州、タケオ州、カンポット州、ケップ州の4つの州を通過してケップ県の海まで延びている。同フナンテチェ運河の水路は、上流で幅100メートル、下流で幅80メートル、水深5.4メートル(航行水深4.7メートル、安全水深0.7メートル)で、最大3,000トンの船舶と貨物を支えることができるという。
また同プロジェクトでは、3つの水路ダム、11の橋、208キロメートルの歩道を建設し、航行支援やその他の河川横断インフラを提供する。新しい水路プロジェクトの建設には17億ドルの費用がかかり、約4年かかると見積もられている。
なお、この運河プロジェクトに対してはベトナムが同運河を中国が軍事利用する懸念があるとカンボジア政府に伝えている。
掲載写真:Khmer Times