自治体職員は賄賂を無しにサービス提供するようにー和平から30年後にー

実に和平から新生カンボジアが出発してから実に30年後、こうした指示がでるのだから、この30年、公共サービスは賄賂引き換えに行われていたという国家の体をなさない国であったことの証左である。
自治体職員は、地元住民により良いサービスを提供する必要があり、出生、結婚証明書、居住簿の発行に責任を負う以外に、賄賂を受け取ることはないようにというごく当たり前の指示である。だが、一片の指示で自治体職員が「はい、そうですか」とならず、処罰を前提としない限り、公正な行政サービスは為されないことも実態として変わらいないであろうという悲観的な見方が一般的であろう。

身分証明書総局・報道官:トブ・ネス中尉は31日、「自治体職員は人々が必要とするすべての文書の発行をスピードアップしなければならない」と述べた。

「私たちの職員のほとんどは、人々が何を必要としているかを理解していました」と彼は言い、誰かが彼らのための重要な文書の発行を遅らせるなどの問題に直面した場合、彼らは介入のためにホットラインに電話することができるという。

当局は住民の文書を加速するために賄賂を支払うことを余儀なくされた住民に関する苦情を受けていないと述べたが、どうせ嫌がらせを受けるのだから、行政機関など必要最低限な必要意外関わらないのが利口、というのがカンボジア住民の生きる手立てなのだ。

IDカード取得に手ずるや後ろ盾がなければ、2010年頃には一人200㌦、それも督促して1か月以上かかると言われたものだが、後ろ盾があれば、50-60㌦でその日に発行といったものである。こうしたことは、あらゆる役所に蔓延しており、コロナ禍でのPCR検査やコロナ治療薬販売でもボッタくりや利権争いがみられる。

国家や国民の災禍でさえもお金になると思えばそれを権力(=国家暴力装置)を盾に絞り取るというのがこの国の公務員一般で、多くはトップに上納金が集まるためにそうした腐敗を黙認する役所ぐるみ不正である。中国式の腐敗防止のキャンペーンならば、上述の報道官が賄賂で明日は逮捕なんていう漫画みたいなことが起こるのである。

サーケン内務大臣は31日の会議で、彼らの長期的な戦略的ビジョンは、現代の技術とアイデンティティデータの使用を通じて市民のアイデンティティデータの管理を導き、人々に公共サービスを提供する効果を高めることであると述べた。どうか、内務大臣が強力な権力で行政の公共サービスを文字通り「公共」のものにしてもらいたい、というのが住民の願いであろう。無気力な態度で、あしらわれる住民の立場に立って!というのが、内務大臣の指示の要点であろう。

掲載写真:イメージ 画像:Khmer Timesより。

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