米国 レアム海軍基地の中国支援プロジェクトで透明性を要求

米国は、黙ってはいない。カンボジア側の否定にも関わず、懸念を抱いている。数年前にもこの海軍基地については中国との間に秘密軍事協定が締結された、という報道が海外紙に載った。この情報の出所は米国の政府機関であろう。中国から帰国した国防大臣の弁解に似た記者会見に早速答えた形である。

*下の記事をご参照

他人の意見を聞く必要はない」という高飛車な発言は、国内向けであっても海外には通用しない。あたかも日本では評判が悪い、中国外務省の高飛車なもの言いは、その実質的な内容はともあれ、好戦的、野心、大国意識丸出しの発言で、日本国民の反中感情を高めている。要は、政策以前の外交辞令を無視したその高飛車な発言である。「金持ち喧嘩せず」というような自信がなく、成金丸出しの発言は、反感を呼ぶ。

国防相が北京の支援による海軍施設の近代化が「前進する」と述べた後、米国はカンボジア政府に対し、リーム海軍基地でのプロジェクトについて完全に透明性を保つよう求めた、とKhmerTomesは後半の物言いを先ず省いて報道する。

政府広報を自認したかのようにKhmer Timesは、「本メディアへの電子メールで、米国大使館のステファニー・アルザテ報道官は、カンボジア政府は、中国が『リアム海軍基地で重要かつ進行中の建設プロジェクトに従事している』ことを認めていると述べた。アントニー・ブリンケン米国務長官は8月4日の会談で、フン・セン首相に海軍基地での中国の活動について完全に透明性を持たせるよう求め、『排他的な存在はカンボジアの主権、地域の安全保障、ASEANの結束を損なう危険性がある』と強調した。私たち(米国)はカンボジア政府に対し、リームでのプロジェクトの意図、性質、範囲、および中国軍がその建設で果たしている役割について完全に透明にすることを奨励し、この海軍施設の意図された使用について懸念を引き起こしています」と同報道官は付け加えた。「  先週中国から帰国したテア・バイン国防相が記者団に対し、中国政府の支援を受けて海軍基地の近代化は『前進する』と述べ、政府にとって『必要ではない』と指摘したことで、反応が生じた。王国の主権に関する他の」懸念に耳を傾けてください。」とメールの内容を報道した。

あたかも嫌味な発言や報道にはきちんと釘を刺しますよと、Khmer Timesに告げ、報道されることを意識した報道官よりのメールである

なお、このプロジェクトには、乾ドック、桟橋の建設、滑走路の修復が含まれますが、カンボジア政府と中国政府は、王国が中国にカンボジア海軍施設の一部に対する独占権を与えていることを否定している。これがカンボジア政府の公式見解である。

日本には口は禍の元という諺がある。閣僚や対外向け報道官は、その発言に慎重さが必要である。中国はその点、かつて覇権主義を反対した鄧小平時代とは打って変わって、かえってイメージ悪化に拍車をかけているのは、世界では周知のことである。

掲載写真:Khmer Times

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