カンボジア教育フォーラム(CEF)の調査結果によると、多くのカンボジアの高等教育機関において「簡単に合格」する基準が学生の質に悪影響を及ぼしていると指摘した。
同国の高等教育機関は、特に首都でますます急速に発展しているが、不十分な機能、非効果的な品質管理、不十分な資金などの問題があり、それがカンボジアの高等教育の質を停滞させていると同報告書は述べている。
「国内のほとんどの高等教育機関は依然として利益志向が強い。例えば、カンボジアの一部の大学は、学生が学位取得のために本当に頑張らなくても購入できる証明書ショップになっている」と言われている。
「さらに、シンガポール、マレーシア、タイなどのASEAN諸国は、世界クラスの地位を獲得するために猛烈な発展と競争を続けていますが、カンボジアはこの世界的な傾向の影響を受けていないようです。」、「カンボジアの一部の大学では規則や規制が厳格に施行されていないため、学生が他人の研究成果をコピーして不正行為をしても、簡単に合格を得ることが可能であることも観察されています。」
またカンボジア教育フォーラム(CEF)は「カンボジアの高等教育分野に関する多くの研究成果を強調し、一部の大学は入学要件が低く、学歴に関係なく学生を受け入れている」と述べ、「さらに悪いことに、カンボジアの高等教育は学術的および非学術的なサポートサービスが不足していると見なされています。」と言明した。
5年以上前に教育改革が、特に高校卒業資格=大学入学資格試験の厳格化に取り組んでいたが、依然として大学自体が収賄によって資格や進級ができる実体が改善されないのことを本調査で物語っている。また、こうした現状で何かと金銭を要求されることに嫌気がさし、中退する者が後を絶たないという声も聞く。
2020年の同フォーラムの調査によると、高等教育セクターへの資金提供はカンボジアの国内総生産のわずか0.05%であり、高等教育セクターは望ましい成長と改善を求める機会を奪われていることが判明した、とも報告している。
カンボジアの高等教育セクターの欠陥により、多くのカンボジア人学生が高等教育を追求するために海外に留学を求め、その出国先は教育機関は、米国、オーストラリア、ニュージーランド、中国、韓国、日本、ドイツ、フランスなどとなっている。
最近開催された米国大使館主催の教育 USA フェアは、数千人の学生が参加して大盛況であったという。
教育は国家の百年の礎と言われるが、カンボジアの教育の根幹の揺らぎは依然として続いている。
掲載写真:Khmer Times