政府 観光省と民間部門に外国人観光客を引き付ける施策を要請ー遅れをとったか―

先行するタイ、慎重でも確実なベトナムが開放政策で一歩先じる

コロナ禍で大打撃を受けているカンボジアの観光業、既にタイではプーケットサンドボックスを手始めに、11月から隔離期間なしでバンコクを含む5都市を国際観光客に開放する準備が整っている。すでにタイの玄関口であるスワンナプーム空港での入国手続きの図解まで公開されている。

また、ベトナムは地の利を生かしてベトナム版サンドボックスを11月20日過ぎにはフーコク島で実験的に国際観光客を受け入れる。何事も慎重なベトナムだが開放策に切り替えた後、着実な準備を進めている。

遅れをとった感のあるカンボジアの開放政策

一方、カンボジアはタイ、ベトナムに続けと観光開放策に転じたが、この1か月の動きを見るに喧伝の割に実質進んでいない印象が強い。こういう新たな取り組みときめの細かさの受け入れとなると、何事もアバウトな国民性が弱点として露呈しているかの如くである。

政府や観光省の発表では、観光客受入れは先ずシハヌークビル沖のロン島と中国企業開発の中国人のためのダラーサコ―リゾートを第一段階として地域限定で開放し、観光ビザ取得以外の人々には検疫隔離1週間を残すなど差異化を示すが、よほど不要不急の仕事でない限り隔離を前提とした入国者が増えることはあり得ない。事実、プノンペン空港とて隔離期間短縮でも賑わいは戻っていない。

このほどワクチン観光の開放を梃に、カンボジアに国際観光客に呼び込む準備をしている間、カンボジア政府は計画を達成するためにー観光省と民間部門に、低リスク国からの外国人観光客を引き付けるための努力を継続するようー関連省庁に更なる勧告をした。

裏を返せば、表向きの喧伝ほど民間部門の具体的な受け入れ準備が遅々として進んでいないのだろう。

経済財務大臣と副首相のAunPornmonirothは、パンデミック以降、観光市場全体と国際観光の動きが変化したことを確認した。旅行、目的地の選択、および観光における技術と革新の使用における安全率へのシフトと強調があります。すべての要因を考慮して、王立政府は、Covid-19パンデミックの最中およびその後にカンボジアの観光セクターを回復および促進する計画に関するロードマップを開始した。

副首相は改めて以下の勧告を行った。

11月30日以降、シアヌークビル州政府とココン州政府に関連省庁と協力して、ワクチン観光プログラムの枠内で国際観光の開業を完了するよう要請する。最初はココン、シアヌークビル、ダラサコール、ココンです。関連する省庁と協力し、2022年1月にワクチン観光計画を開始するために、リクエストをシェムリアップ州政府にも送信する必要があります。

観光省と民間セクターに、安全でリスクの低い国を通じて対象となる観光客を引き付けるための努力を継続し、観光セクターと市場を多様化するよう要請する。外務・国際協力省は、カンボジアの観光市場の主要な供給源である国々との協力を促進することにより、「観光外交」の分野での活動を促進するよう要請された。

ちょっと遅ればせながらの勧告という感がある。

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