観光省の報告書によると、2023年最初の8カ月間にカンボジアは約350万人の外国人観光客(これは入国者数であって、ビジネス関連も含まれている)を受け入れ、前年比250.8%増加したが、2019年の同時期(コロナ期以前)と比べると19.7%減少した。
このうち、120万人が飛行機で到着し、206.1パーセント増加した。陸路と水路で228万人が訪れたと報告書は述べ、外国人観光客のほとんどが近隣諸国からカンボジアを訪れており、ポストコロナ時代の重要な優先観光市場であると指摘しているが、観光産業の依然として低迷にあることは隠せない。観光は衣料品の輸出、農業、建設・不動産に加えて、カンボジア経済を支える4つの柱の1つであると、観光省は強調している。2022年の227万人から今年末までに450万人から500万人の海外観光客を迎えると予想されている、といつもながらの希望的観測のアドバルーンを上げているが、今年に入っても、観光業界の率直な声とは乖離が目立つ。
特に期待の中国人観光客だが、中国本土でカンボジアでの中国マフィアによる犯罪拠点として警察が警告を出すなど、外国人観光客や中国人観光客などは日本の処理水放出問題にも関わらず、日本の空港がごった返しているのに反し、カンボジアの空港は低迷から抜け出せない。先ずもって治安問題の解決が迫られている。
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