国家人身売買対策委員会(NCCT)の委員長も務めるサル・ソカ副首相兼内務大臣は、人身売買犯罪の加害者がますます狡猾になっていると指摘し、すべての法執行機関およびその他の当局に対し、人身売買防止の取り組みを強化するよう指示した。
同内務大臣:ソカ氏は、今年で8回目となる「人身売買に反対する全国宗教間デー」を記念するイベントを主催した。
このイベントは「デジタル時代における人身売買防止のための宗教的道徳教育」というテーマで、プノンペンのチュロイ・チャンバー国際会議展示センターで開催され、約2,500人が参加したという。
同氏は、こうした犯罪の加害者は時とともに凶悪かつ残酷になってきており、すべての関係者が人身売買防止に向けた努力を倍加させる必要があると述べた。
ソカ氏は、デジタル技術によって送金や支払いに関して利便性がもたらされたことにより、オンライン詐欺に関与する人身売買業者などの犯罪者が以前よりもはるかに簡単に金銭を盗むことも、意図せず可能になっていると指摘した。
2024年上半期、カンボジア人被害者から約4000万ドルをオンライン詐欺で奪われる
同内務大臣は、「2024年の最初の6か月間でカンボジア人はオンライン詐欺により約4000万ドルを騙し取られており、何も対策を講じなければテクノロジーの悪用により社会保障が危うくなる大きなリスクがある」と国家のリスクであると述べた。「現在起こっていることに関して、カンボジアも世界の他の国々と何ら変わりはありません。2024年の最初の6か月間で、オンライン詐欺とデジタル詐欺により、カンボジア人は約4,000万ドルを失いました。カンボジアでは、ハイテク詐欺の被害者に金銭を回収して返還することが困難になっている」と彼は語った。
犯罪者が高給の仕事があると約束して人々を騙し、カンボジアに働きに来るように仕向けるが、到着すると拉致され、犯罪者のために強制的に働かされるという問題が続いていることにも言及した。
*下の記事を参照ください。
国家の治安機関を束ねる内務大臣は、当然、日本の犯罪組織から救出した日本人の事件を念頭に「カンボジアがこうした違法行為に対して断固とした対応を取っていることを強調し、シハヌークビルでの違法オンライン企業に対する6か月間の取り締まりで、8つの国籍の1,600人以上を解放し、母国に無事送還したこと」を指摘した。
掲載写真:内務省の国家人身売買対策委員会(NCCT)副委員長チョン・ブン・エン女史(8月20日)