人間がコロナ禍で苦しんでいるほど、自然環境が好転し、野生動物にとってよりよい環境が戻って来ているようなニュースがカンボジア以外でも目立っている。
環境省は昨日、ラタナキリ州のビラチェイ国立公園に設置された自動カメラを使用して、巨大なホエジカの目撃を初確認した。カンボジア東北部の辺境ラタナキリ州のさらに最奥のところにビラチャイ国立公園はある。最後の秘境ともいえるところで、こうした森に敢えて入っていくのは冒険家か密猟か麻薬業者ぐらいである。よくぞ生き残った、思う。
同省・報道官:Neth Peaktraは、カメラは2021年3月から5月に実施された野生生物調査の一環として設置、今回の撮影成功は「この最も絶滅の危機に瀕している種がカンボジアに存在することは、カンボジアと世界にとってとても良いニュースである。」
「この研究の結果は、生物多様性と環境の保全にとって非常に貴重であり、カンボジアの森林で生き残るためには、私たち全員がこの希少種の保護と保全に参加する必要があります」と述べている。
オオツノホエジカ、又はオオツノホエジカ(Muntiacus vuquangensis)は、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに「最も絶滅の危機に瀕している種」として記載。専門家は1994年にベトナムとラオスのアナム山脈で最初に発見しました。ビラチャイ国立公園は、ラオスとベトナムに挟まれ森林地帯である。
この地域は両国共にベトナム戦争時、ホーチミンルートということで米軍の盲爆地帯である。戦争と感染症こそが人類や野生動物にとって最大の脅威であることが、昨年から改めて知った者も多いだろう。
掲載写真:ホエジカ 画像:ビラチェイ国立公園