ムーディーズ(米国信用格付会社)・アナリティクスによると、COVID-19に対するカンボジアの予防接種率は、シンガポールを除く他のASEAN諸国の少なくとも2倍である、カンボジア政府系メディアはちょっと自慢気に報じている。確かに最初に接種キャンペンが始まったプノンペンでは、ようやく効果が表れ、今週に入って日々の感染者100~200人台になったようだ。本来、2回接種で完了、抗体ができるのは2週間を見るとなると、日本のワクチン接種など人口からすると微々たるもの。7月に65歳以上の予定者完了を政府の圧力で全国の市町村は98%以上完了と答えたとの報道があるが、答えたほうも答えを集めたほうもそんな数字は信じていないのが現実であろう。まだまだ、65歳以上だって予約が取れない人がたくさんいる。きっと、来月は声高な大本営発表のような数字がニュースに踊るだろう。
だがこのニュース、ムディーズ発表だから、カンボジア政府にとってはWHOよりのお墨付きより嬉しいだろう。他の東南アジア諸国の数値と比べているが、それは小国で地勢的に中央低地に人口のほとんが集中(それにしては人口密度は低い)していることが幸いした。中国からワクチンの無償支援は、カンボジアだけは自己勢力範囲から手ばなくしないという、シハヌーク政権、ポルポト政権以来の伝統も幸いした感がある。
26日に発表された見通しでは、ムーディーズインベスターズサービス関連会社は、アジア太平洋経済は「COVID-19を管理し、ワクチンを迅速に展開している国とそうでない国によってますます定義されている」と述べ、先週の17日の時点で「カンボジアで投与されたショットが成人人口の45%以上に到達したことを示すグラフ」を掲載した。海外投資の基本目安になるムディーズ発表だからコロナで信用を落としたWHOよりも注目する。その掲載づラフによると、ラオスとマレーシアで約20%、インドネシア、ミャンマー、フィリピン、タイ、ベトナムで約15%以下でした。多島国のインドネシア、フィリピンは地勢的に大変、ミャンマー、タイは軍事政権の生き残りに汲々としてコロナ対策はおろそか、ベトナムは今はぐっと我慢で意地見せ、なにせ人口が全く違う。ちっちゃな島国シンガポール(比べる意味がない!)は先週の17日の時点で成人人口の約90%にワクチンを投与しましたが、中国の割合は70%を超えたいうが、香港はカンボジアとほぼ同じ率であった。日本など、最初から出ていない。「インドネシア、フィリピン、タイ、ベトナムでは、ワクチン接種率は依然として非常に低い」と見通しをカンボジア・メディアは述べる。
確かにカンボジア人にも在カンボジアにもワクチン接種に関しては<朗報>であることは確かである。