南端にシハヌークビル市が位置するコンポンソム半島から沖合わずかのポス島には10年前からロシア企業の投資で橋が架けられたが、長く開発が停滞していた。どうやら開発業者は中国系資本を当てにしているようで、このほど開発関係者によると、同島での約3000万ドルの観光インフラプロジェクトの初期建設は「約70パーセント完了」している、と地元メディアが伝えた。
Angela Real Estate Co Ltd(ARE)の建設現場マネージャー:Heng Thou氏は、「ホテル、レストラン、バンガロー、キャンプ、クラブ、スイミングプールが追加される予定で、建設の準備段階が4月に完了する予定である」と語った。
いつの間にかロシア資本から中国人向けの観光開発になった
地元メディアが伝えるところによれば、プレアシハヌーク州の管理当局・報道官:Kheang Phearumが、「2008年にPreayNop地区のReamコミューンのOtresビーチから約2kmに位置するPohPreusの99年間の投資リースが地元企業AREに付与された」という。
2019年8月のフンセン首相がオンラインギャンブルの禁止を命じて以来、中国系マフィアなどが減り投資も落ち込んだが、2020年になって回復の兆しが見え、中国の投資と中小企業活動は着実に回復している、とメディアは伝える。
カンボジア人や中国以外の外国人のシハヌークビル離れは止まらない
在プノンペン・中国大使館は1月1日、「カンボジアへの中国の直接投資は昨年の最初の11ヶ月で8億6000万ドルに達し、前年同期から70パーセント増加した」と述べている。こうした動きに呼応したポス島の開発加速であるが、そこがまた街同様に「中国化」するなら、カンボジア人も中国人以外の外国人の観光客の「シハヌーク・ビル離れ」は終わらず、新たな島丸ごとの中国リゾートが誕生するに違いない。
*ポス島リゾートのグレードアップの構想図 画像:Phnom Penh Post