プノンペンの観光の一つであるリバーサイドの中心地にあるバサック川に観光船が故意にゴミを投棄している画像やビデオが公開されたことを受けて、当局は船の運航許可を取り消した。
同ゴミ投棄の観光船「ボパ・アンコール観光フェリー」が川に廃棄物を投棄している様子が、懸念を抱くソーシャルメディアユーザーによってビデオやカメラで撮影され、投稿された。
画像と動画がオンラインに投稿されると、ソーシャルメディアのコメンテーターらは、環境に影響を与えるだけでなくカンボジアの観光業にも悪影響を及ぼすとして、船の運航者の無責任な行動を即座に非難したという。
この行為を確認した後、ダウンペン地区当局は事業主を召喚し、事業許可を取り消し、20万リエルの罰金を科した。
なお、こうした問題が取り上げられ、当局が取り締まりに動いたことは歓迎すべきニュースだが、バサック川やそこに合流するメコン川の遊覧船のみなら通行する船舶や両河川を漁場する人々や沿岸住民の公然としたゴミ投棄は、実は日常化しており、今回の当局の処罰が「一罰百戒」になってくれればいいのだが、一過性に終わっては困るという懸念がある。街中のゴミ回収車にせっかく仕分けしてゴミを出しても、注意しなければゴミ回収者(エーチャイ)がゴミを漁り、金目になるものを回収するが、袋やゴミ箱を開けっぱなしでかえって袋詰めのゴミが散乱しっぱなしになるという悪質なエーチャイをしばしば見かけるのが、プノンペンの日常的な光景である。
掲載写真:問題となったゴミの不法投棄の観光船の動画