1日当たり国内最多の新規感染者548人を確認
タイ保健省は19日夜、バンコク近郊サムットサコン県水産市場(マハーチャイ市場)で548人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。首都バンコクの南西に隣接するサムットサコーン県の水産市場(マハーチャイ市場)で新規感染者確認は、同国の1日当たり感染者数として過去最多で、最大のクラスター(感染者集団)発生となった。直ちにタイ政府は同県を2週間にわたり学校などを閉鎖し、夜間外出を禁止する措置に出た。
感染源はミャンマーからの密入国者が濃厚
今回の大規模クラスターの新規感染者の大半はミャンマーからの出稼ぎ労働者で無症状感染であっため、水産市場で働くタイ人女性から感染が確認されたため、市場関係者を2000人以上を検査していた最中の確認者の確認であった。タイの19日昼時点の累計感染者数は4331人であったが、同水産市場でのクラスター感染により一気に12%超増える計算となる。これまでの1日当たりの最多感染者数は3月22日の188人だった。今回の大規模クラスターはタイ国民に衝撃を与えている。タイ政府は19日から2021年1月3日まで外国人労働者が同県を出入りすることを禁止する措置にでた。また県内の商業施設や飲食店の営業も制限することになった。
タイ コロナ禍の第2波になるか
タイは、4月以来の非常事態宣言もあって、新型コロナウイルス感染を抑え込んだ国として知られており、新規感染者の確認のほとんどは帰国したタイ人であった。時折起こった国内感染も拡大に到らなかった。ところが、隣国ミャンマーが9月以来コロナ感染の第2波に襲われて以来、ミャンマーからの帰国者の新規感染が相次ぎ、さらに11月にはミャンマーからの密入国者の感染がいくつか確認され、警戒を強めていた矢先であった。
今回の大規模クラスターの発生がタイのコロナ禍第2波になるかどうかは、今週の検査結果次第で明らかになるだろう。
*掲載画像:ANNニュース 12月20日付動画より