タイ国家警察No.2が一家殺害事件の中国人詐欺集団の件でカンボジア訪問

タイの国家警察副長官ポル・ジェン・スラチャテ・ハクパーン氏は31日にカンボジアを訪問し、タイのサムットサクンで起きた一家殺害事件(タイ社会に衝撃を与えた借金苦の夫が妻子を殺害、その後夫が自殺を図る事件)に関連した「ポイペトの中国人詐欺集団」の捜索についてカンボジア警察と協議する予定とのことである

タイの国家警察No.2の同氏は30日(水)、一家殺害事件の進展状況を追跡調査するためにサムットプラカーンのムアン警察署で警察捜査官との面会を求めたとタイの国内メディア:バンコク・ポストが報じている。

バンコク・ポストの報道によると、国家警察副長官は、上記の一家殺害の被害者ウィパポーン・ラチャさん(44)とその息子(9歳と13歳)3人を殺害した疑いのある加害者:サニット・ドクマイ(41歳)の逮捕状がすでに承認されたと述べている。加害者サニットは自分の喉を切って自殺を試みたが未遂に終わり、病院で治療を受けていると伝えられている。タイ警察の捜査が拡大した結果、カンボジアのポイペトを拠点とする中国人オンライン詐欺に関連した詐欺師の逮捕状発行につながり、巨額の借金がこの男の一家殺害という事件の引き金となったようだ、という。夫の借金返済を手伝おうとしていた妻が詐欺師の被害に遭い、バンコク・ポストの報道によると17億バーツを騙し取られ、打ちひしがれた夫は妻と子供たちを殺害し、自ら命を絶とうとした。

タイ国家警察のスラチャテ副長官は、警察は既に詐欺集団に関連する銀行口座を所有していた容疑者11人を逮捕する裁判所の許可を得ており、容疑者のうち2人はすでに逮捕されていた。同氏は、警察が関係者の銀行口座、現金、ATMカードを押収しており、更なる中国人を首謀者とする詐欺集団の捜索を行うため、カンボジア警察と連携協議を求めて、31日(木)にカンボジアに訪れるとのことである。

タイでの多額の詐欺被害を受けた夫による妻子殺害事件はタイ社会に衝撃を与えたが、そのの裏にはカンボジアの中国人詐欺集団がおり、その摘発への直接要望として情報を持ってタイ国家警察No.2がカンボジアを訪問し、カンボジア警察の捜査を促すことは間違いない。もはやこの種のオンライン詐欺犯罪は、国際問題となっている。

掲載写真:バンコク・ポストからKhmer Timesが転載

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