タイへの出稼ぎ労働者に感染者相次ぐ、一方で公式には感染者が少ない?

気になるオミクロンだが、今年の2月をピークに減少傾向にあることは確かである。これは保健省の発表より、街の薬屋さんに聞いた方が実態に近い。2月は日本人を含めた在カンボジア外国人が、プノンペンではコロナ治療薬の売れ行きが3月に入るや目立って減って来たという。この傾向は4月に引き続いている。

4月28日の保健省の発表を記事にしているKhmer Timesは「現在、カンボジアには154のアクティブなCOVID症例(PCR検査で診断)があります。COVID –およびオミクロン–の数値は、カンボジアでは安定しているようです。クメール正月のお祝いのために大量のカンボジア人(多くはマスクを着用していないようです)が集まった後、症例数が再び急増する可能性があるという専門家の予測にもかかわらず、先週、そしてこれまでのところ、今週は数が少ないままでした」とある。

一方でタイに向かうカンボジアからの出稼ぎ労働者たちからタイ側の検疫で次々と感染者が確認されている。それ以前、タイからクメール正月に向けて出稼ぎ労働者はほぼ検疫なしで続々と帰国している。

*下の記事を参考に

 

タイに陸路で入国するカンボジアからの出稼ぎ労働者からコロナ感染者相次ぐ

4月28日報道:カンボジアからの出稼ぎ労働者、タイ側の検疫(PCR検査)で17人感染者を確認。

4月29日報道:カンボジアからの出稼ぎ労働者、タイ側の検疫(PCR検査)で17人感染者を確認。

ワクチン接種率の高さを日々喧伝するカンボジア政府の報道であるが、先ずは保健省自体の公式発表の数値がコロナ感染の実態を表すものではないことが解る。

・保健省の発表のカンボジアには154のアクティブなCOVID症例(PCR検査で診断)ー28日報道ーは、入院者を含む中等症以上のコロナ感染者である。

初期症状から中等症状のコロナ感染者の大部分は自宅療養を選び、コロナ治療薬を購入しても、感染報告を届けていない。日本人感染者の多くがそのようであるとプノンペン市内の薬局は述べている。

無症状の患者、症例自覚があっても軽症の患者はそのまま解熱剤等で済ます。

そのため、タイ側の入国検疫でコロナ感染が相次ぐ。事実、カンボジアでのPCR検査でも誤謬が多い。市販の抗原検査で陽性であれば、(抗原検査する者自体が何らかの症状があるから自己検査する)ほぼ100%コロナ感染であるが、それらのほとんどが届け出していないから、保健省の発表する数値には信頼性がない、ということになる。

気になるオミクロン株感染

気になるオミクロン株感染だが、日本では新たな変異種が相次いで確認されている。カンボジアに関しては変異種に関する報道はなく、猛威を振るったオミクロン株は或る程度の感染拡大が一段落してそれなりの免疫ができていると見られる。

掲載写真:イメージ 画像:Khmer Times

 

 

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