盗伐団に現職軍人がおり、カンボジア領に逃げ戻った
カンボジア政府当局者によると、タイの訓練を受けた森林保護レンジャーと林業当局者は、タイ北東部の国境地帯でカンボジア人違法伐採(盗伐)団と銃撃戦を交わした、という。
29日(木曜日)の野生保護区の責任:Sathit Phanthumatによると、5人のカンボジア人(そのうち2人はカンボジア陸軍兵士の疑いがある)盗伐団がタイ領に侵入し、Sisaket州のPhuSing地区にあるHuaySala野生生物保護区で木材を盗伐しようとしたという。
同氏によると、タイとカンボジアの国境から約200m入った所で、タイの保護区レンジャーに発見され盗伐団と銃撃戦が派生し、レンジャーのタイ軍の将校シヴァテップ・ブーンロム中尉が負傷した。一方、タイ当局は5人のカンボジア人のうちの1人を逮捕し、盗伐付近からカンボジア人盗伐団の残したAK-47ライフル、チェーンソー、35個のアイアンウッドを押収したという。タイ軍レンジャーの発表によれば、端から武装した組織的な盗伐団で、軍人が加わっていたことは明らかなようだ。1人はつかまったが、他の4人のカンボジア人泥棒は国境を越えてカンボジアの領土に逃げ込んた、とタイ当局は言う。
カンボジア国内、特に辺境では遺跡からの盗掘、盗伐、密猟が横行
1990年代に多発した遺跡盗掘にはカンボジア政府軍が関わっていたという多くの目撃者の証言がある。有名なバンテアイチュマール遺跡の千手観音壁画の盗難は、カンボジア人が盗み、タイ人ブロカーが運び、欧米富裕層が手に入れるという構図が定着していたことを示している。第二次イラク戦争時、多国籍軍がバクダットに侵攻するや国立博物館が襲われ、そこから略奪された国宝級の盗品が2日後にはボストン空港で発見されるという事件があった。カンボジアでは、未だに続く古代遺跡から盗掘、違法森林伐採が跡を絶たない。時折、摘発されるが氷山の一角である。また辺境の州では野生動物の密猟で絶滅危惧種となった動物種が急増している。