カンポット・ケップ州の塩生産者コミュニティ(SPCKK)の共同会長:Bun Baraing氏は、時折降雨が発生する可能性で地元の塩不足について懸念を表明した。
一般に乾季の風物詩でカンポット州とケップ州で乾季に農家の副業である塩生産は6月頃に終了するが、塩農家は時折降雨のために今年いくつかの困難に直面しているという。
動画:カンボジアの塩づくり YouTube:Khmer Times
「今年は雨が降ることが多いので、自家消費に十分な量を生産できるかどうかわかりません。6月頃に生産された正確な量を知り、行動を起こす前に報告します」と彼は言いました。カンボジアの塩の生産は天候に依存している。昨年、生産量は非常に多かったため、カンボジアは他の国から塩を輸入しなかったが、「今年は、農家が時折雨に見舞われているため、生産量が昨年と同じにならないのではないかと心配しています。雨が降ると、農家は生産プロセスを再開する必要があります」と同氏は述べている。
昨年は7月まで、8月まで働いていた塩農家もあったが、水資源省が5月頃に雨が降ると予測しているため、今年は塩生産を早めに終わりにしなければならない、という。同氏によれば、カンボジアの総塩消費量は年間約100,000から110,000トンであり、塩生産者組合からの塩の価格は50キログラムあたり約$ 2.75から$ 3のの価格という。
カンボジアの塩生産は「入り浜式」塩田
未だカンボジアの塩生産はカンポットやケップ州の海岸地方の「入り浜式塩田方式」で天然塩と言えば聞こえはいいが、この方式は日本の江戸期に主流であった方式で瀬戸内海地方で見られたものである。昭和の前期にほぼ消えた方式である。所謂塩汲み娘は、「安寿と厨子王」の時代から見られた過酷な炎暑下の労働である。今後の人口増と安価であるが故に、いつか消えてゆく運命にある。なお、塩田地帯には近年に塩の資料館が設けられた。それは、塩づくりを見るなら今のうちを物語っている。