カンボジア “日本人”約30人拘束事件 警察官名乗る特殊詐欺か

日本国内では、カンボジアでの特殊詐欺(オンライン詐欺)拠点の摘発が主要メディアの大きく報道されている。

タイとの国境に近いカンボジア北西部(ウドンミエンチェイ州ポイペト市)で、日本人とみられるおよそ30人が拘束された事件で、摘発された施設では日本で被害が急増している警察官を名乗っての電話をかける特殊詐欺が行われていたとみられることが捜査関係者への取材でわかった、とMHKは29日、伝えています。
また、カンボジア国内の別の場所でも日本人3人が拘束されたという情報があるということで、日本の警察当局は現地当局と情報を共有しながら、実態解明にあたることにしています。

捜査関係者によりますと27日、タイとの国境に近いカンボジア北西部の都市ポイペトで「詐欺をしている日本人がいる」という情報をもとに、現地の捜査当局が施設を捜索し、数十人の外国人を拘束しました。

このうち、およそ30人が日本人とみられ、すでに首都プノンペンに移送されたということです。

摘発された施設は特殊詐欺の拠点として使われていたという情報があり、現地当局が詳しいいきさつを調べていますが、この施設で日本で被害が急増している警察官を名乗って電話をかけ、捜査などの名目で金銭をだまし取る特殊詐欺が行われていたとみられることが捜査関係者への取材でわかりました。

また、カンボジア国内のこの拠点とは別の場所でも日本人3人が拘束されたという情報があるということで、日本の警察当局は現地当局と情報を共有し、実態の解明を進めています。

警察庁によりますと、警察官や検察官を名乗ってうその電話をかけて金銭をだまし取る特殊詐欺の被害は急増していて、ことし3月までに1894件、被害額は特殊詐欺全体の6割を占めるおよそ171億7000万円となっています。

なお、この摘発事件、29日午後5時(日本時間)現在、カンボジア国内のメディアでは全く報道されていません。

掲載画像:日本 NHK

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