カンボジアの選挙管理委員会(NEC)は1日、先月23日の国政選挙で50万近くの投票用紙が無効になったと発表したが、それは主要野党が選挙への出場を禁止されていたため、無効投票が大量に出たのは今回の選挙への批判者らは「インチキだ」と批判していたからだという。
40年近く統治してきたフン・セン首相は、7月23日の選挙で与党カンボジア人民党(CPP)が勝利を収めたことを受け、今月下旬に同首相の息子に政権を引き継ぐことになる。国家選挙委員会(NEC)は8月1日(火)、最初の公式発表(依然として暫定結果)として、CPPが総投票数820万票の80%を獲得したと発表している。
NECは、約44万票、つまり18票に1票が無効(約6%)になったと発表し、今回の選挙は85%という高い投票率だったと付け加えた。当初の暫定投票数値は79%であった。
NEC職員:ディム・ソバンナロム氏によると、2018年の選挙時より無効投票の数は少なかったと述べた
政府当局は有権者に対し、投票用紙を汚したり、選挙をボイコットしたり、他人にそうするよう促したりした場合には重い罰則を科すと脅していた。野党勢力や人権団体は、フン・セン氏が反対派や批判者を弾圧する一方で、長年にわたり民主主義制度を抑圧してきたと主張している。政府はそのような非難や批判を拒否している。
なお、カンボジアの選挙管理委員会(NEC)の選挙結果を(暫定公表)そのまま伝える、主要な国のメディアは少なく、何らかの論票を加えている。
また、Khmer Timesの見出しの「世論調査機関」とあるが、記事内容を読むにその実、カンボジアの選挙管理委員会(NEC)のことである。どこにも記事内容に「世論調査機関」の名も、触れた記述も存在しない。一見、独立調査機関のように見出しから受け取るが、そうした権力から「独立」するものは、カンボジア国内に存在していない。
掲載写真:Khmer Times