オミクロン株症例 検疫で累計215人 プノンペンの市中感染14人に急増

カンボジアは11日現在、累計229件のオミクロン株の症例を記録しています。 215件の輸入と14件の市中感染による症例である。

市中感染、わずか1日で4人が14人へ

10日の保健省の公式発表では、カンボジアのオミクロンの191件の入国検疫での確認とプノンペンで4人のコミュニティ症例を記録している。

この2日間の公式発表を比較するに、入国検疫で次々とオミクロン症例が発見されており、また5日の公表で初めて市中感染「オミクロン株」症例が確認され、わずか2日で3倍の数となった。

ひたすら新規感染者数を低く抑えた10月1日以降の公式発表でさえ、今日の公式発表では11月24日以来のカンボジアの1日あたりの最大の症例総数となった。もはや下のグラフが当面下がることはないだろう、と捉えるのが一般的である。

伝染力5.4倍以上、ワクチンのブースターショット(3回目)は大幅遅れ

10日夜のフンセン首相は、特別な音声メッセージで、オミクロンのより多くのコミュニティの症例が検出された後、当局に「即時の行動」をとるように指示したが、既に日本の方はご存じのようにオミクロン株の拡がりを抑えることは困難である。隣国のタイやベトナム国民も今、身をもってそのことを体験している。

また、10日午前、バッタンバン州国道5号線改修官僚の開通式で、同首相は、確実にするために1000万回分のワクチンの在庫があるにもかかわらず、500万回分のワクチンの購入を命じたと述べたカンボジアの人々がパンデミックに対して十分なワクチンを持っている、と演説している。

伝染性が高く、再感染率が高いと報告されているオミクロンは、 今や世界中に広がっている。インペリアルカレッジロンドンのCOVID-19応答チームの調査によると、オミクロンバリアントによる再感染のリスクはデルタバリアントのリスクの5.4倍であると推定されています。これは、過去の感染によってもたらされたオミクロンによる再感染に対する防御が19%と低い可能性があるとのこと。一方、昨年10月1日以降、一日当たりの新規感染者が劇的に減るトリック(奇跡!?)が当たり前になったカンボジアの公式発表でもオミクロン株市中感染の急増はー数値はともあれー隠しようがない。

ワクチンは十分確保、遅れはなぜ? 集団免疫策か!?

フンセン首相保健省はブースター線量キャンペーンを推進し続けているが、「カンボジア人は重要な3回目の線量を利用するのが遅いようです。」と政府広報紙のようなKhmer Timesは何度目かの指摘を行っているが、以前のような眼に見える形でのワクチン接種のニュースが急減している?ワクチンは十分確保というニュースがあってもである。いったいなぜなの

カンボジアは約391万回の追加免疫投与を行っています。つまり、人口の約23.08%に過ぎないという。南アフリカ共和国のようにあれよあれよ集団免疫になれば、自然と終息するということであろうか。南ア共和国では人口の6、7割が感染経験者であるとのこと。ロシア国内ではコロナ感染2~3回の強者(つわもの)もザラにいると在日ロシア人の噂になっている。

穿ってみれば、米国やイギリスは結果的に集団免疫に、そして日本もブースターショットは医療関係者で続行中であっても、65歳以上でさえ2月中にと言われているだけで実施していない。事実、欧米諸国ではワクチンのブースターショットをしてもオミクロン感染を防げないー重症化防止効果はあってもー。こうした動きを見るに日本もまた「隠れ集団免疫策」になることは眼に見えているように思える。が、それを政権が言い出すことはけしてない。なぜなら、7月に参院選が控えているからである。

ではカンボジアは?政府高官たちのブースタショット2回目(4日目)が続行中である。この点、日本の状況と比較しながら在カンボジアの読者の皆さんの判断に任せるしかない。オミクロン株市中感染が急拡大すれば、ブースターショットで抑え込めないのは各国の例からも抑え込めないのは確かである

掲載写真:10日夜のフンセン首相のメッセージより 画像:YouYube動画より

おすすめの記事