プノンペン都裁判所は、国内に「富豪の横暴」として衝撃を与えた先月の婚約カップルの残忍な殺人事件で正式に起訴された不名誉な元オクナ(王室からの名誉称号)を持つスレイ・シナの資産を一時的に凍結した。この殺人事件に対しては国民の間で強い非難がでている。SNS上で炎上し、首相自らが鎮静化の声明を出している。
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捜査判事のホブ・ポブ氏は、「スレイ・シナ氏の財産に対する暫定的な留置命令は、この事件の被害者4人の弁護人を務めるフン・セン上院議長の弁護士4人組の要請に基づいて発令された」と述べた。
被害者にはフンセン前首相の弁護士が付いているのだから、富豪の横暴がお金を握らせばどうにかなるという裁判を加害者側は期待できないことになる
同捜査判事は、「スレイ・シナの経営会社の資産に対する暫定的な留置命令は、裁判所の判決が下され発効した後に被害者に対する民事上の賠償を保証するために発令された」と述べた。
6月28日付の裁判所によるシナの財産に対する暫定的留置命令によると、裁判所は5つの土地とそこにある家屋、および高級車を一時的に凍結した。
被害者側の弁護士の一人であるクオック・ヘンレイ氏は17日のクメール・タイムズの取材に、「加害者シナの財産を凍結することは、裁判所の判決が発効したときにシナが被害者の家族に補償金を支払うことを保証するための法的措置の一つである」と語った。
同氏によると、捜査判事による被害者への尋問はまだ終わっておらず、続く予定だと述べた。
スレイ・シナ容疑者は殺人、殺人未遂、武器の無許可使用、住宅違反の罪で起訴されており、有罪判決を受けた場合、最低20年の懲役が科せられることになる。
どのような判決がでるかに国民は注視しているが、懲役刑が公式に実施されても、刑期がそのままになるか、収監後は解らない。
掲載写真:Khmer Times掲載