Khmer Times 「環境時報」を引用した奇々怪々な記事を掲載

これは、27日にKhmer Timesの公式Webサイトに投稿された「最新の新型コロナウイルス集団発生以来、在カンボジア・中国人は時折差別に直面している(邦訳)」と題された記事でニュース記事と言うより論説記事というものに近く、それでいて無署名の記事である。

Khmer Timesが引用する「環境時報」とは、Wikipediaの記述では「環球時報(かんきゅうじほう、环球时报)は、中国共産党の機関紙『人民日報』傘下のタブロイド紙で、海外のニュースを中心とした紙面構成。国際版として英字紙Global Timesも発行。人民日報の姉妹紙であり民族主義的観点を持つことで知られている。」とある。ならばKhmer Timesの公式Webサイトの27日掲載の記事は、中国政府の見解 を反映していると見るのが常識である。時期が時期だけに「2月20日市中感染事件」に関する見解は微妙な問題で、地元メディアが中国の「2月20日市中感染事件」についての反応を掲載(投稿)したのは、初めてのことである。

先ず、Khmer Timesの同記事は、「プノンペンで確認された数人の中国人患者が関与するカンボジアでの最新のCOVID-19クラスターの発生は、そこでの中国人コミュニティに対する偏見と非難の増加につながっています。ウイルスの復活に関連する正確な起源は不明なままであり、地方自治体は中国人に対する差別を非難している。」と環境時報の見方を伝える。

そして「金曜日(2月19日)に地域社会の(感染)発生以来、国(カンボジア)は195人のCOVID-19患者を報告しており、ほとんどの症例は中国人であると報告されている、とそれは言った。これにより、カンボジアの中国人コミュニティはある程度危機に瀕しています。プノンペンに住む中国人のLu氏は、中国人が虐待されたり、公共の場から追放されたりする事件が発生以来時折発生している。」と環境時報の記事を引用した後に突然「中国の国際問題オブザーバーは、一部の西側勢力がこのパンデミックに干渉し、両国の人々の間の不和をまき散らしていると考えられている。」という引用が来る。

Khmer Timesの記事は、環境時報の記事内容を引用しながら、どこまでがKhmer Timesの主張かがあいまいである一方、環境時報から欧米系が今回の「2月20日市中感染事件」を利用してカンボジアと中国の間に不和の種を蒔いているといった陰謀論めいた主張を引用する。実に奇怪な記事である。

この記事、果たして地元カンボジア人に読ませたいクメール語の記事を元とした英訳記事なのか、初めから英語で書かれた記事なのか、定かでない。また、同記事は「環境時報」の単なる引用紹介記事なのか、引用することで中国人差別が起っていることを警鐘しているのか、陰謀論めいたことに賛同しているのかも曖昧模糊として記事で意図は定かでない。

同記事は、この後も環境時報からの引用を延々続ける。さらには、「不明確な表示(表現)」と言う小見出しでカンボジアの新型コロナ対策の現況についての中国の見方の引用と「背景に欧米」という小見出しを付けたカンボジアと中国の友好関係を心よく思わない勢力がいる、といった環境時報の引用である。

だが何度読んでも、環境時報の全面引用なのか、一部引用の羅列なのかも解らない。ましてや環境時報の記事内容を肯定するのか、否定するのかということさえ、記事からは定かでない。「中国はこう見てますよ」といった紹介記事であるのか、ならばその趣旨を記述しないkhmer Timesの意図も解らない記事である。実に奇々怪々な印象を与える記事である。それにしても環境時報で中国はカンボジアのコロナ対策にかなりの嫌味な当て擦りを例を上げてしてますね。

カンボジアの主要紙で英語版はKhmer TimesとPhnom Penh Post、ともに公式Webサイトがあり報道記事が読める。英語版であることは国内、海外の外国人を意識した記事である。誰か英語を母国語とする者、英語に堪能な者は同記事をいかに解するのか聞きたいものである。

皆さん、筆者の力量不足のため、記事の原文を読むことをお勧めします

*掲載写真:Khmer Times の公式Webサイト 上記で扱った記事は下のサイトの一番下の記事である。

Khmer Times 公式サイト https://www.khmertimeskh.com/category/national/

 

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