ASEAN首脳会議が閉幕 ミャンマー情勢の事態打開へ具体的成果なく

ASEAN=東南アジア諸国連合の首脳会議が11日に閉幕し、混乱が続くミャンマー情勢への対応が議論の中心となりましたが、事態打開に向けた具体的な成果は何も示されません。

議長国インドネシアのラブアンバジョで開かれた会議は2日目の5月11日、ミャンマー情勢について、ASEANで合意した暴力の即時停止など、5項目をミャンマー側に履行させるための対応などについて議論が交わされました。議長声明では、ミャンマーでの武力衝突や暴力を「深く憂慮する」としたものの、5項目については、合意を引き続き重視すると表明するにとどまり、事態打開に向けた具体的な成果は示されませんでした。

会議の後、記者会見を行ったインドネシアのジョコ大統領は、合意の履行に大きな進展が見られないことを踏まえ、「ASEANの信頼性は危機にひんし、包括的に対応しなければならない。あらゆる関係者と対話する用意がある」と述べ、対話は開かれていると強調しました。

なお、ASEAN会議の主催国がASEANの信頼性は危機にひんし」と焦燥感の滲み出る声明を出しているのにも関わらず、カンボジア国内メディア、特に政府広報系のKhmer Times(英語版)では、全く触れていない。こうしたミャンマ情勢へのASEANの関りの危機意識なぞ、どこ吹く風と無視しているかの如くである。ASEAN会議の報道といえば、首相の参加や帰国と、抽象的な美辞麗句を並べたASEANの一般的な役割以外に触れる報道はほとんどない。だから当然、カンボジアの多くの国民は無関心である。

*日本国内のメディアではNHKをはじめ、多くがニュースにASEAN会議の動向を取り上げている。上記の記事はNHKニュースを基にしたものです。

掲載写真:時事通信

おすすめの記事