ASEAN特使ソコン外相、ミャンマー軍関係者以外に会えず、結果は失望に

ASEAN特使のミャンマー訪問を冷遇、ASEANの勧告に聞く耳持たず

ASEAN議長国特使としてソコン外相のミャンマー訪問は、軍政関係者意外と会えず、落胆する結果となった。1月のフンセン首相のミャンマー訪問は軍政寄りとの判断からか、ミャンマー軍の政権幹部は歓迎のムードであったが、ASEAN特使としての同外相のミャンマー訪問は冷遇された感がある。ミャンマー軍の政権は非合法政権として国際的に孤立しており、そのために一層国内の反軍勢力や軍政を認めない国民を敵に回し、残忍な弾圧に専念しており、ASEANの進める要望を端から聞く耳持たずという姿勢を貫いたことになる。

ミャンマー国軍、ASEAN特使の訪問を冷遇

23日プノンペン国際空港に到着した際のソコン氏の記者会見では計、アウンサンスー・チーを含むミャンマー紛争のあらゆる側面からの主要人物と会いたいと述べたが、軍の政権は聞く耳を持たず、軍政関係者以外を端から会わせる気はなかった。そのためASEAN特使としての訪問はほとんど役に立たず、落胆した結果になったとの趣旨を述べている。

ソコン外相は、ASEAN特使としてミャンマーへの最初の訪問の意味は、軍事政権を正当化することではなく、暴力を終わらせ、すべての当事者による拘束を促し、ASEAN事務局(ASEC)と災害時の人道支援からの支援と調整による人道支援を分配するための好ましい条件を作り出すことであったと繰り返し述べた。

同外相は、「ミャンマーへの5つの提案のうち3つは、対話を開始し、政治危機を終わらせ、すべての政治犯を釈放することである」と述べた。ミン・アウン・ライン上級将軍は、すべてのASEAN提案を歓迎し、州議会と話し合うことを表明したが、具体的なスケジュールを示すことはできなかったとソコン氏は述べた。要は、外交辞令として表明であって、日程を示さないということは、事実上の実施拒否である。

Khmer Timesの記述、ミャンマー問題を実相を伝えず、印象操作?

AFP通信より、これはウクライナではない。ミャンマー・サガイン地域で国軍により焼かれたとされる村。軍の国民への弾圧はますます苛烈で残忍になっている。Chin Twin Chit Thu氏提供(2022年2月3日撮影、5日公開、資料写真)。

ミャンマー軍の国民への残虐な弾圧は、国連によってジェノサイドと認定されたロヒンギャ虐殺にも劣らない残忍なもので、それ故に軍と国民間の内戦に少数民族武装勢力が協力するという形になっている。この報道、Khmer Timesにはミャンマー「国民」と言う言葉一字も使わず(「民間人に対して致命的な力を行使」という語句はあるが)、あたかも軍と少数民族との争いがミャンマー紛争であるかのうな記述になっている。カンボジアでのメディアの立場はどうであれ、AESEANの立場の記事は可能なはずだが、余りに忖度が過ぎる安易な報道である。

掲載写真:ASEAN特使、

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