どうやらフンセン首相が名付けとして発表した<2月20日市中感染事件>だが、新規国内感染者の発生は依然収まらず、5月5日以降の感染状況を見るに、保健省の発表内容が大まかになるにつれて、政府関連も地元メディアにも<2月20日市中感染事件>という名付けはほとんど登場しなくなった。
これは、カンボジアでのコロナ禍の第3波で、当初の想定を大きく上回る感染拡大であった故であろう。当初は発生原事態と感染拡大が特異(2月8日夜、中国人4名の隔離ホテル脱走と中国人コミュニテー、夜遊び事件)な逃走を示していたが、4月半ばからは地域社会に感染が蔓延し、未だ収束の見通しが見いだせないでいる。
保健省の発表
6月9日(6月8日の確定数)
<2月20日市中感染事件>関連での新規感染者671人
◇ 入国検疫58人
総計729人
<同事件>関連での累計35,038人 カンボジアでの累計総数 36,240 件人(輸入症例:?人 2月20日市中感染以外の国内感染者累計65人)死者289人
地元報道より
6月9日(6月8日の確定)午後:2時現在
・プノンペン都:旧レッドゾーンのステェアンミアンチェイ1区、新規感染者7人の確認。
・ラタナキリ州:新規感染者2人の確認。
・バンテアイ・ミェアンチェイ州:51歳女性、Palilei 2地区の 村で家から転落し死亡。死後、コロナ感染が確認される。彼女の夫も感染者であった。
・バンテアイ・ミェアンチェイ州:ポイペト国境地域のカジノ「スター コンプレックス カジノ」の管理者は、従業員の新型コロナウイルス感染症の検査を許可するよう命じられました。これは7日朝、当局がコロナ検査を行い36人の従業員中13人の新規感染者を確認。さらに検査の範囲を拡大しようとすると、カジノ経営者が当局に抵抗・脅迫をしたという。これを受け州政府は、労働者に検査を受けさせ、カジノ経営者に罰則を課すためのさらなる措置を検討している。経営者の逮捕も有り得るという。
・プレイベン州:コロナ患者の40歳の男性、入院後に死亡。
・ウドン・ミェアンチェイ州:新規感染者6人の確認。3軒の家を封鎖。また入国検疫で4人の感染者を確認。
掲載写真:バンテアイ・ミェアンチェイ州政府は6月8日、コロナ検査に抵抗するカジノを封鎖。