米国の信用格付け会社ムーディーズは6日、「カンボジアは、気候変動から生じる洪水リスクに最もさらされているアジア太平洋地域の3か国の1つである」と発表した。
ムーディーズは、海面上昇、干ばつ、洪水、山火事などの気候リスクは、新興市場の信用格付けにとって特にマイナスであると述べている。
「多くの国は少なくとも1つの気候災害にさらされており、新興市場は一般に先進国よりも複数の課題に直面する可能性が高い」と米国の信用格付け機関ムーディーズは述べた。「アジア太平洋地域は、洪水リスクにさらされていることで際立っています。これは、カンボジア、フィリピン、タイで最も高くなっています。気温上昇のリスクは、新興市場の間で広まっています。先進国は海面上昇にさらされる傾向があり、香港、シンガポール、デンマーク、オランダが最も危険にさらされています。」と述べ、温暖化現象が多くの新興国にも経済的リスクが増すと警告している。隣国ベトナムではここ数年、海面上昇の海進によるメコンデルタの土地喪失が大きな課題となっている。
ムーディーズの格付けは短期的、一時的なものではなく長期的なものでカンボジアへの指摘は今後の投資環境に大きく影響する。
*掲載写真:カンボジアの洪水、こうした光景はカンボジアでは珍しいことはなく、毎年のように9月にカンボジア・プノンペンを訪れれば、上空から見る首都は周囲を泥水で覆われた孤島にように見える。