
タイは、国境沿いの地雷爆発でタイ兵士4人が負傷したことを受け、カンボジアに公式謝罪を要求した。これを受け、バンコクは最近仲介された停戦合意の実施を無期限に停止した。
なお、7月の地雷によるタイ軍の国境巡回中の負傷はこれで3度目になる。
爆発は10日(月)、タイ・カンボジア国境に近いシーサケート県で発生し、兵士1人が右足を失い、3人が軽傷を負った。タイ当局は、カンボジア軍が先月調印された米国の仲介による停戦協定に違反し、新たな地雷を埋設したと非難した。
アヌティン首相兼内務大臣は11日(火)、国境の病院で負傷した兵士たちを見舞い、この事件について怒りを表明し、この事件はカンボジアの平和への取り組みに「深刻な疑問」を生じさせるものだと述べた。
「カンボジアが今回の行為の責任を認めるまで、いかなる和平措置も進めることはできない」、「タイは謝罪、徹底的な調査、そして将来このような攻撃を防ぐための具体的な措置を期待している。」とアヌティン首相は記者団に述べた。
タイ外務省報道官のニコルンデイ・バランクラ氏も首相の立場に同調し、今回の爆発は「カンボジアの完全な不誠実さ」を示すものだと述べた。また、タイは7月の国境紛争で捕虜となったカンボジア兵18人の送還を、カンボジア側の対応を待って延期すると発表した。
しかしカンボジアはいかなる不正行為も否定している。
国防省報道官のマリー・ソチェアタ中将は、爆発は新たに設置されたものではなく、「過去の紛争の残骸」によるものだと述べ、この非難を否定した。同報道官はタイ軍に対し、既知の地雷原地帯での巡回を避けるよう促し、プノンペンの平和へのコミットメントを改めて表明した。
「カンボジアは、両国間の平和と安定を促進し、特に民間人の安全と安心を確保するため、タイと緊密に協力していくことに引き続き尽力する」と声明で述べた。
3度目の兵士負傷となるタイ首相のカンボジアへの強硬姿勢は国内の世論を意識せざる得ない。
掲載写真:タイメディア Khmer Times

