
タイの国内メディアが報じるにタイ商務省・国際通商局(DFT)は9月29日、前月8月のカンボジアとの国境貿易額が前年同月比99.9%減のわずか1000万バーツ(4600万円相当)に激減したと発表した。
国境貿易全体でも同3.1%減の1501億バーツにとどまった。
8月の国境貿易は、輸出が14.7%減の前年同月比750億600万バーツに減少した一方、輸入は同12.2%増の750億700万バーツに拡大した。
だが、カンボジア向け輸出は国境閉鎖が影響し、7月に97.5%減、8月に99.9%減となった。国境が年末まで閉鎖されたままなら、貿易は「途絶」すると危ぶまれている。
タイの近隣諸国のマレーシアは同5.7%減の269億バーツ、ラオスは同0.1%減の231億バーツ、ミャンマーは同20.8%減の138億バーツだった。タイからの主な輸出品は軽油、コンピューター関連機器、石油精製品など。
今年通年の国境貿易は中国、シンガポール、ベトナム向けの通過貿易が牽引し、1兆8100億~1兆8500億バーツに達し、前年比1~2%の伸びを見込む。
2026年の国境貿易は、「今年並みを維持できれば上出来。当初は2兆バーツを目標とするが、達成には調整や代替策が必要になる」としている。対カンボジアの目標は未定である。
国境紛争でのタイーカンボジア貿易の途絶は特に輸入製品に頼るカンボジアには厳しいものになろうと見られている。
掲載写真:タイ側から見るポイペト国境検問所

