タイ首相とフン・セン議長の電話会談の漏洩 タイで政治危機を招く

タイ首相とカンボジアのフン・セン上院議長との会話が漏洩したスキャンダルが勃発したことを受け、野党指導者はパトンターン・シナワット首相に対し、国会を解散し総選挙を早期に実施するよう求めた

人民党のナタポン・ルーンパニャウット党首は水曜日(6月18日)、パトンターン氏に対し、フンセン氏との会話の漏洩によって生じた損害の責任を取る方法として議会を解散するよう求めている。

パトンターン首相は、タイ国民の政府への信頼を回復するために緊急に行動しなければならないと付け加えた。

野党党首は、「首相が直ちに国民の信頼と信用を回復できないのであれば、パトンターン氏に対し、国会を解散し権力を国民に返すという政治的責任を示すよう求める」と強調した。

16日(水)にオンラインで拡散された9分間の音声クリップには、15日(日)に行われた会談で、パトンターン氏がクメール語通訳を介してフン・セン首相と会話する様子が収録されている。両首脳は挨拶を交わした後、ここ数週間タイとカンボジアの関係を緊張させている国境紛争について言及した。

録音には、パトンターン氏がフン・セン首相に対し、タイ第二軍管区司令官のブンシン・パドクラン中将の発言を真に受けないよう促す声が聞こえる。同中将はタイは「戦闘準備完了」と公言しており、この発言はフン・セン首相を激怒させたと伝えられている。

この国境紛争は、タイ産の果物や野菜の輸入停止、タイのテレビ放送の停止など、プノンペンからの一連の報復措置の引き金となった。

パトンターン首相は18日(水)、プムタム・ウェチャヤチャイ国防相、プロムミン・レルツリデット事務総長とともに記者団に対し、録音の信憑性を確認し、自身の発言は非公式の和平努力の一環であると主張した。しかし、首相は漏洩に対して失望を表明し、フン・セン首相が外交コミュニケーションの信頼と秘密を侵害したと非難した

掲載写真:タイの日刊紙「ザ・ネーション」

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