<続報2>「誘拐・強盗射殺事件」 首謀者の自宅から多数の銃器を押収 その幼稚にさに驚く
Police and relevant authorities seize firearms and other items from a rented room of a shot dead suspect. Phnom Penh Gendarmerie

警察は、1日(月曜日)にプノンペン北郊外の「富裕層邸宅を誘拐・強盗目的で襲った事件」で、3日に犯罪者4人の首謀者:Oem Sovannarithの自宅を家宅捜査し、彼の賃貸部屋から18丁の銃、いくつかの資料、および事件関連の私物を押した。

プノンペン都センソック地区軍警察・副司令官:ヌオン・ファリー少佐によると、押収された銃はM16ライフル、16アサルトライフル、K54ショットガンなどであった。

同少佐によれば、「首謀者は、犠牲者を殺害するためによく計画された強盗を準備していました。彼は高級車を購入し、彼らの戦利品が手に入ると結婚する計画さえ持っていた」、「100万ドルを裕福なビジネスマンから奪い、お金が入金されて支払われるまで娘を人質にし、その後、被害者家族全員と2人の家政婦さんを殺すという、5人の男性による大胆な計画である。」と語った。

なお、同事件の他の犯人3人は既に軍警察に特定されている。その発表によれば、

カンダル州のタクマウ市カンポンサムナン地区プレクレアン村のRy Pisey(31歳)ーK-54ピストルで武装ー、コンポンスプー州Kong Pisey地区RokarKoh区のPreyPong村出身のMov Phanith(23歳)カンダール州のタクマウ市タクマウ区プレクサムロン村のRarnPhearun(21歳)ーCZP09ピストルで武装ーの3人である。

大胆な計画なようだが、間抜けな妄想と行為という幼稚な事件

事件の首謀者Oem Sovannarith(向かって右) 事件後、多数の画像や動画がfacebookに投稿されている。

既に3日頃からfacebook上には、同事件の首謀者:Oem Sovannarithに関して多くの投稿がある。軍警察・副司令官は「大胆な計画」と断定したが、大胆な計画の割に間抜けな失敗で射殺されている。

・一度辞めておきながら、被害者宅に現れ再雇用を求め、「新運転手の雇用が決まっている」と雇用を断られた。なのに【大胆な計画】に新雇用の運転手を引き入れた。

・誘った仲間である新雇用の運転手から裏切られ、被害者に密告される。

・裏切りに気づかず、その者の手引きで他の3人の仲間と一緒にまっ昼間(報道では1日朝だが、軍警察発表では1日午前11時頃)に車で乗り込み、邸宅に入った。

・そこで待ち伏せして潜んだ特殊部隊に4人は射殺された。

*警察発表の動画では、屋内で銃撃戦のように撮られているが、事実は、玄関天窓が外から銃撃された形跡の場面がでる。

【大胆な計画】であるように見えるが、仲間の裏切り、密告、待ち伏せのうえに邸宅内での死などぞ、間抜けな犯行の印象を持つ。首謀者は軍歴経験のある21歳の男性だが、ネットに上げられた動画を見るに年齢の割に子供じみた顔、自宅から事件後18丁の銃とは、その数といい、所謂銃マニアックな幼稚さ感じられる。21歳が首謀者!、こりゃガキの犯罪じゃないか、という印象が強い。事実ネットに上げられた画像はカンボジアの青年男女によくみられる自己陶酔と誇大妄想、そして未熟な自我という像が犯人像となる。【大胆な計画】には「彼らの戦利品が手に入ると結婚する計画さえ持っていた」とある、と思わず笑ってしまう者も多いであろう。

facebookの幼稚さ

facebookがある在カンボジア日本人ならご存じでしょう。カンボジア人のfacebookでの投稿の特色は自己陶酔と未熟な自我に溢れていることを。ポーズを取った自己写真、短文かメッセージ、そしてレストランや海辺の食べ物、よくて身近な家族やたまに集まり、やがて投稿に上げるものが無くなるとfacebook動画や下劣な画像のシェア、シェアのオンパレード、それでいて友達数千人にくる。

当然、友達数千人だから知人や興味ある者以外はスルーと来る。筆者はごく近い知人以外はfacebookでのカンボジア人の友達申請は無視している。申し訳ないが、うざったい。いい大人が何でこんなにガキっぽいの?という感想である。

実は年齢がいっているからといって、「いい大人」ではないのだ。カンボジアでは識字率が上がったとは言え、それは文字を幾分知っているからといってもテーマにそって文章を書けない者が多数いる。実際、カンボジア政府の発表する識字率は自己申告(本人が書ける、書けないを口頭で答える形)で自分の名前や村の名をぐらいしか書けない子も含まれている。40歳以上の女性で読み書きできない人は人口の半数を超える。そして田舎の小学校の3.4年生の子でもカンボジア語が数行書かれた絵本すら読めない子が多数いるというのが現実である。

カンボジアの子の反抗期、長い間 18歳頃からであった

その結果、何が起きるか。文字の読み書きは本来、思考を前提とした会話の中身、文章力の育成にある。が、この点での初等、中等教育は著しく低いレベルにとどまっている。だから、日本人なら驚くべきことが起こる。カンボジアの子供たちの思春期、なかでも精神的な反抗期は著しく遅い、おおよそ18歳なのである。だからカンボジアの高校の先生は楽である。大変になるのは高校卒業期か大学期の年齢である。プノンペンですらその年齢の子の非行に手を焼く家庭が多い。ひったくり、窃盗がプノンペンでは毎日のように起こるが、その多くの犯罪者は18-20歳前後である。つまり、要はガキの犯罪なのである。大それている様で実に幼稚な事件は、精神の未熟さから来るように思える。そしてその未熟さは人の顔に現れる

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