不要不急の外出控えで街は急に静かになった
海辺のリゾートとして長く知られたシアヌークビルは、中国資本と中国人の進出でここ10年、第2のマカオが中国化で中国人の行楽地と化し、中国人以外の外国人は沖合の島かカンポットやケップへ逃げるように移動した。一方、シハヌークビルに行けば稼げる周辺遠い地方からもカンボジア人が集まった。街は中国人であふれ、犯罪や薬物事件も急増したが、今やゴーストタウンのような静けさである。
5日朝に新規感染者5人を確認。<2月20日市中感染事件>で感染者累計85人に達し、本来小さな地方都市は感染のホットスポットになった。当局は5日朝現在、32か所を感染ホットスポットに指定し、閉鎖中である。ちなみに保健省が作成、更新ている「感染ホットスポット・マップ」はプノンペンとシハヌークビルに集中し、地図の縮尺を小さくすれば、2つの都市は危険信号で真っ赤かである。これこそ今回の<同市中感染事件>の特異さ、異様さを物語っている。
ネットで人や車が消えた街の写真が話題となる
かつて中国人やそれに近づくカンボジア人でにぎわっていたシハヌークビルが様変わりと、ネットには人のいない、車が減った写真が掲載され話題となっている。<4日から、追って通知があるまで>シハヌークの不要不急の出入りは禁止、つまり<物流は維持するが人の流れを止める>措置で一段と街を行く車と人が減った。
保健省は本日朝、カンボジアでの市中感染事件関連の新規感染者23人を発表したが、そのうち5人がシアヌークビルであった。内訳は、中国人4人(28歳、31歳、34歳の男性、50歳女性)、カンボジア人(34歳男性)が含まれている。
*掲載写真:車も人も街から急激に減ったシハヌークビル 画像:Khmer Times