中国人を標的にした特殊詐欺が、フィリピン、カンボジアと続き、今度はミャンマーで大量の中国人犯罪者の組織が摘発された。
こうした中国マフィアが介在する特殊詐欺は東南アジア各国で問題となっている人身売買に関わる問題で、特にASEAN諸国でもその摘発が重要課題となっている。
日本での特殊詐欺が大きな社会問題と認識されてきたのは2000年代、国内での摘発が始まると中国に拠点を移し、その後フィリピンやカンボジアに拠点を移しています。日本の国内犯罪を追うようにそれに目を付けたのが中国(香港・マカオ)マフィアや台湾マフィア、カンボジアには早くから拠点づくりが始まり、ミャンマーでは内戦激化での混乱に乗じるか(治安機関の威信失墜)のように中国系マフィアの拠点化が進んだ。今回のニュースは、日本のNHKが取り上げたニュースを基にしています。
中国の公安当局は、中国国内を標的にした特殊詐欺に関わった疑いがあるとして、隣国ミャンマーで拘束された1200人余りの容疑者の身柄を引き取るため、ミャンマー側の強制送還という形で中国に移送されたと発表した。中国公安省の発表によりますと、中国国内を標的にしたスマートフォンやパソコンなどを使った特殊詐欺に関わった疑いがあるとして、隣国のミャンマーで拘束された容疑者1207人の身柄が6日、中国国内に移送されたとのことです。
9月8日、中国中央テレビが伝えた映像には、中国とミャンマーの国境付近などで強制送還されるのを待つ多くの容疑者の姿が映っている。
中国国内ではスマートフォンやパソコンなどを使った特殊詐欺の被害が相次いでいて、国内の取締りを逃れ東南アジアを拠点に活動する犯罪マフィアによる被害が深刻化しているとの指摘もあります。
先月末には、インドネシアでも中国を標的にした特殊詐欺に関わった疑いで88人が拘束されていて、当局が取締りを強化しています。
中でも、中国と関係の深いカンボジアが中国マフィアの最大拠点で、世界から孤立化が深まる内戦状態のミャンマー、軍事政権の統治能力は著しく低下し、犯罪組織にとっては進出、拠点化のチャンスでもある。
掲載写真:NHKニュースより