人生いろいろだが、世界各国は同じ2021年を迎えても明暗くっきりである。それも世界や日本のニュース欄を見れば、暗さに彩られている新年である。ニュースサイトではベトナムの各都市の歓喜も同日に喜びを表す中国「武漢」の弾ける群衆を見るに「やっかみ」「妬み」「反発」の感情が疼き、ニュースサイトは「独裁政権の市民ジャーナリスト弾圧」の裁判記事を並べる。世界は武漢(中国)を許さないぞ!と。
だが、ベトナムの弾ける歓喜の人々を見れば、多くは「羨ましい」感情に囚われる。そしてやがて哀しき日本となるだろう。
2020年正月2日、東京都知事が日本政府に「緊急事態宣言を要請」のニュースが日本のニュース欄に溢れている時、ベトナムはどの街でも群衆が繰り出し、新年を迎えて歓喜に沸いている、と地元メディアがそれぞれに伝えている。
昨年7月末の新型コロナ禍第2波で8月半ばまでに一気に新規感染者が1000人余、死者35人を数えたが、8月後半には終息を迎え、その後2度ほど国内感染が起きたが、いずれも検疫違反が原因で新規感染者が5人を超えることはなかった。未だ入国検疫で新規感染者が見つかるが、隔離2週間を終え、自宅に戻っている。2020ー2021年への年越しは人々が街中に繰り出し歓喜の新年を迎えている。
こうした喜びのカウントダウンを全国で迎えているのは、アジアではベトナム、台湾、カンボジア、ラオスのみである。中国とて、年越しの時期にロックダウンの街がある。なかでもベトナムは、人口9620万8984人(2019年統計 ちなみに日本1億2581万人 2020年統計 Wikipediaより)で毎年人口増加を迎えている(日本は毎年人口減少へ)。世界のコロナ禍パンデミックの中で経済成長を遂げている国でもある。コロナか経済かではなく、コロナを抑えて一人勝ちの様相である。今やタイに追いつき、追い越せの勢いである。
本来ベトナムの新年は、中国と同じ旧正月のテト(ベトナム正月)だが、街に繰り出すの若年層中心で他のアジア諸国も同じである。だが、タイはカウントダウンに集まることが各地で中止・禁止となった。隣国カンボジアでも大晦日の晩は騒ぎが聞こえてくるが、それも限られた街の限られた場所である。ひとりベトナムだけが新年の歓喜を迎えているかのようだ。