12日、「11月28日市中感染事件」関連の新規感染者は2日連続0である。プノンペン各所で発生したクラスター感染は、現在のところプノンペン都に留まり、地方に拡がっていない。今週明けまで新規の国内感染が起きなければ、ほぼ抑制したと言える。が、各地で行われている検査結果が全て出揃う、また2回、3回の検査結果が出るまでは安心できない。
保健大臣:YoukSambath氏によると、検査は午前7時から午後6時まで18の場所で行われ、そのうち10ヵ所は首都プノンペンで、残りは地方の8州で行われた。現時点でカンボジアのコロナ対策の強みは、クラスター感染が起こっても、いずれも感染経路が追跡できるていることにある。
カンボジアのクラスター感染、感染経路の追跡が可能な段階にある
ー情報を正確に掴めば、日本より安心、安全ー
日本の場合、既に3月の感染期の感染経路が追えない感染者が3割ほど占め、それでもクラスター感染潰しの戦略を見直すことなく続けたため、3-4月の第1波を迎え、その頃には感染経路不明が4割まで上がった。それが7-8月の第2波を招き、いずれも不特定多数の感染経路不明の新規感染者を招いたまま、高止まりの新規感染者増に歯止めがかからず、さらに大規模な第3波を迎えて、なす術もない状況にいたっている。あたかもジリ貧を避けようとしてドカ貧に陥った感がある。
無症状感染者がいるのが新型コロナ感染、その者が感染源になるのが特徴の一つでだからこそ、感染経路の徹底的な追跡、把握と最終的には感染拡大手段を絶つ(移動の自粛)以外に感染拡大を防ぐ手立てはない。カンボジアの場合、コロナ感染源が明確で、かつまた感染拡大が初期段階であったため、感染経路が追跡できている。台湾、ニュージ―ランド、ベトナムなどのコロナ対策成功国もまた、その通りである。だから、プノンペン都で市中感染が起きたとはいえ、未だにコロナ感染者から死者が出ていない。現在の状況は、カンボジアは日本よりコロナ感染についてはずっと安全なのである。本サイトでは正確な情報把握に努めています。そのためには公的機関の広報や地元メディアの報道を鵜呑みにせず、いずれも精査する必要があります。
さらに「11月28日市中感染事件」の感染源が特定され、それがカンボジア政府高官であったことから国家の中枢機関の内務省を震撼させ政府内に衝撃が走ったが、銀行であれ、Pedro店、Zando店」であれ、いずれも中・富裕層が出入りする場で、プノンペン都の圧倒的多数の人々には無縁な所である。これが幸いしている。
それ故か、(国家統制で)情報が限られているカンボジア庶民の発する噂や流言飛語に対して、カンボジア政府は過剰なまでに反応し抑制に躍起となっている。
13日現在、検査会場
プノンペン都では、内務省、オリンピックスタジアム、ヘン・サムリン(Samdech Heng Samrin)の住居、サー・ケン(Sar Kheng)副首相の住居、コンポンスプー(Kompong Speu)の国会議員、フン・メリー(Hun Many)の住居、ソッカーホテル(Sokha Hotel)、国会、空港、Hun首相が含まれている。トゥオルクラサン、クメールソビエト友好病院、チャクアングレヘルスセンターにあるセンのボディガードユニット。州では、バッタンバン、シェムリアップ、バンテアイメアンチェイ、コンポンチュナン、トボンクムン、コンポントム、カンダル、オッドーミアンチェイに検査会場があり、バッタンバン、シェムリアップ、バンテアイメアンチェイ、コンポンチュナン、トボンクムン、コンポントム、カンダル、オッドーミアンチェイ州でも引き続き検査を行っている。全ての検査結果が出揃うまでは、今後の感染状況は予断ができないが、予想は可能である。