今週後半から、カンボジア内務省よりの地方警察への直接指示で、中国系マフィア、中国系マフィアが背後にいると思われる麻薬製造・密売の取り締まりが強化され、カンボジア国内メディアには数多くの事件が報道されており、本サイトではシリーズ「中国系マフィア、麻薬、人身売買問題、当局の取り締まりで攻防激化」というタイトルで個々の事件を本サイトにアップするのでは間に合わず、上述のシリーズ名で国内報道をまとめながら、投稿いたします。
先ずは、カンボジア隣国のベトナムでの人身売買事件の報道です。
*中国系マフィア:中国大陸、香港、台湾マフィアを含むもので、カンボジアではそれぞれのマフィア組織が利害で連携し、犯罪拠点をカンボジア国内に設け、さらに東南アジア各国の華僑社会に組み込み、各国の地元中華系マフィア組織と連携しています。そのため、本サイトでは中国系、中華系マフィアという用語を使用いたします。
【ベトナム】 ベトナムマフィアと連携した中華系マフィア
カンボジアに50人を人身売買の密輸したベトナム人男性が自首
9月1日Vietnam Express報道から
ベトナム中部クアンガイ省出身の男性が、約 50 人をカンボジアに密輸した後、ベトナム警察に自首した。
この男性:40 歳の Cao Sy Huy は現在、ホーチミン市と国境を接するドンナイ省で拘留されている。
警察によると、ホイ容疑者は昨年末、ベトナムとカンボジアの国境を不法に越えてカンボジアのカジノで働き、その後、カンボジアで中国人男性が経営する会社で働くことになった。
中国人男性はホイに、SNSを使ってベトナムの失業者を集め、カンボジアに出稼ぎに行くよう説得するように頼んだ。その後、Huy はカンボジアで、月額 850 ドルの収入が保証された仕事と、宣伝した。5 月と 6 月にホイはベトナムに戻り、ドンナイの共犯者と協力して、約 50 人のベトナム人を違法な道を経由してカンボジアに連れて行った。7月、共犯者の一部がドンナイ警察に逮捕された後、フイはベトナムに戻り、自首した。
ベトナム市民がだまされてカンボジアに密輸されたいくつかの事件が、最近、国内外のメディアで大きく取り上げられました。
*Vietnam Expressの記事をKhmer Timesが転載。
10代のベトナム人4人を救出、カンボジアへ人身売買で男を起訴
9月1日付ベトナム・トォイトレニュース( tuoitre news)報道より
ベトナム北部のハイフォン市の警察は、カジノで働くためにカンボジアに 4 人のティーンエイジャーを人身売買したとして告発された地元の男性に対する刑事訴訟を開始しました。
容疑者のグエン・ヴァン・アン(Nguyen Van Anh)容疑者(45 歳)は、ハイフォン市のホンバン地区に住む「禿げ頭のアン」というあだ名で、人身売買の容疑で起訴されたと地元警察が最近報告している。さまざまな犯罪で 4 回投獄され、2020 年に釈放されたアン Anh は最近、18 歳から 40 歳の若者を仕事のためにカンボジアに密輸するマフィアの下で働いており、人身売買業者に仲介手数料を提供していたと、警察は述べた。
この事件、カンボジアのカジノから10代の男女4人をカジノに身代金を払って取り戻した後、ベトナム警察に手引きしたアンを告発して逮捕に到ったという。
また警察によると、捜査が進行中の6月26日、ハイフォンの北東約87kmにあるクアンニン省で覚醒剤400グラムとエクスタシー1,000錠を不法に所持していたとして、アンは逮捕された。
先週、カンボジア入国管理局は、このカジノから再逮捕された労働者を他の 10 人のベトナム人と一緒に強制送還する手続きを行っていると述べた、とカンボジアのメディアは報じている。
*記事中のカンボジアのカジノとは、ベトナム国境近くのカンダル州 トム島チュレイトム Chrey Thom 自治区のカジノ地区にある Yong Yuan Casinoである。
*記事中のベトナム北部の港町ファイホンは、「マフィアの支配する犯罪都市」としてベトナム人の間では悪名高い街である。
*下の地図:人身売買、強制労働、オンライン詐欺の舞台となったyong yuan casinoの位置。
掲載写真:yong yuan casinoに家族が身代金を払い取り戻した4人の男女 画像:ベトナム・トォイトレニュース( tuoitre news)からKhmer Timesが転載