シンガポールの国内メディア:ストレーツ・タイムズ紙によると、シンガポール最大のマネーロンダリング事件として知られた被告たちが有罪判決を受け、カンボジア国籍男性(その実は中国人)2人が5月6日にカンボジアに強制送還された。
強制省ンされた蘇文強と王宝森(ともに32歳)はシンガポールへの再入国を禁止されていると入国管理局(ICA)の報道官が発表した。
中国福建省出身の蘇文強はカンボジアのパスポートを所持している。当局は蘇文強から現金、自動車、高級品、酒など590万シンガポールドル(440万ドル)以上を押収している。また中国国籍の王宝森は、不法利得約60万シンガポールドルを所持して妻の銀行口座に入金したこと、さらに148万シンガポールドルを洗浄してトムリンソン通りの高級マンション「パーク・ノバ」を購入した罪で有罪を認め、4月16日にシンガポールで判決が出されている。現金、車両、不動産、収集品など、王氏に属する800万シンガポールドル以上の資産がすべて押収された。そのなかには妻名義の資産もあるが、シンガポール警察は容赦しなかったようだ。
*下記の記事をご参照ください。
今回の強制送還は、犯罪者2人に強制送還された理由を説明せず、送還先は外国人の「有効なパスポートに基づく入国許可」によって決定されると先に述べた。そのためシンガポールはカンボジアに下駄を預けた形である。両名は4月にシンガポール裁判所で懲役13か月の判決を受けている。送り返された2人の犯罪者をカンボジア当局がどうでるか、シンガポールのみなら諸外国に注視されていう。カンボジアの対応如何では、国家の信用に関わる強制送還である。
2人の犯罪者は、中国人マフィアによる違法行為の可能性について警察に通報があり、2023年8月にシンガポール警察の捜査で逮捕された10人外国人のうちの2名だった。
シンガポールの報道機関:CNAは、シンガポールで約8億ドルの現金と資産を含むマネーロンダリングに関与した容疑で逮捕された外国人の中には、強制送還対象の2人の他にスー氏もう1人というカンボジア国籍所有者3名が含まれていた、と報じた。
カンボジア当局は、犯人らが「加盟国の国民が参加するASEANビザなし協定を利用する」ために中国人でありながら二重国籍が認められているカンボジアのパスポートを犯罪、悪用目的に取得した可能性があると見ている。
掲載写真:シンガポールのメディア