2023~2024年の繁殖期にリクガメ169匹の孵化に成功

アンコール生物多様性保全センター(ACCB)は、2023~2024年の繁殖期が終了するにあたり、絶滅が危惧されているインドリクガメ(Indotestudo elongata)169匹の孵化に成功したと発表した

「私たちのチームが毎年、飼育方法の改善に尽力してきたおかげで、これらの孵化した子ガメはこれまでで最も成功した繁殖シーズンとなりました。これらの子ガメはそれぞれ、カンボジアにおけるこの種の将来への希望を表しています」

「野生動物の救助とリハビリテーションを通じて確保された私たちの保護個体群は、この種の保全に重要な役割を果たしています。飼育下での繁殖により、保護区に放つ前に管理された環境でこれらのカメを早期に育成することができます」ととACCBは9月20日に発表した。

乾季と雨季がはっきりしているカンボジアの独特な気候は生物の繁殖行動に直接影響を及ぼしていると情報筋は強調している。今年5月16日には今シーズン最初の大雨の後に、わずか1日で記録的な56匹のカメが巣から出てきたという。

ある報告によると、インドリクガメは東南アジアの一部に生息する種だという。同種カメは雑食性で、主に葉、果物、キノコなどの植物や無脊椎動物を食べる。またカメはほとんどの時間を落ち葉の森の中で休んで過ごし、直射日光の下に出ることはめったにないので、活動のほとんどは夜明けか夕暮れ時に起こす。なかでも雨季には活動が活発になります。

リクガメは、生息地の喪失と、伝統薬、ペット取引、食用のための採取により個体数が大幅に減少したため、絶滅が深刻な危惧種に指定されている。

掲載写真:アンコール生物多様性保全センター(ACCB)の提供

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