<嘘のような本当の話1>「火を消す前に金を取る」 内務大臣 腐敗した消防士の取り締まれ、と指示
Firefighters spray water to extinguish a fire in a scrap metal warehouse in Kandal province. Firefighter Cambodia

サーケン内務大臣は、消防士と消防車の運転手が火を消す代わりに住宅所有者に賄賂を要求することを取り締まるよう当局に命じた。なお、カンボジアでは、消防組織の警察組織に含まれている。

都市部では「お金をはらわなきゃ消火をしない」というのが住民の常識

同内務大臣は2日、カンダル州で開催された世界道路交通犠牲者追悼記念日の会で「消防士が火を消すことを拒否し、家の所有者が最初に賄賂を支払うのを待っている場合、地方自治体に責任がある」と述べ、「すべての州知事にこの問題を調査し、それがまったく起こらないことを確認するように」と指示した。「道路や住宅が密集しているために消防車が火事に到達できないこともあるが、消防車が火事に達することができれば、すぐに消火する義務がある」とも同大臣は述べている。

また同大臣は、「消防車は州に属し、ガソリンは国が支払い、消防士は国が支払う公務員である」とごく当たり前の事を付け加えている。「ミッションにお金をかけてはいけません。あなた自身のためのビジネスとしてそれをしないでください。それは正しくありません。私はすべての首都と州当局に、問題をチェックし、問題を解決し、それを起こさせないように注意を払うようにお願いします。」しかし、同大臣は「州の給与が低いことを認識し、政府は追加の給付で彼らを奨励するための政策を導入することを検討している」と述べた。

プノンペン警察副署長:Chheang Sophanara少佐は、「消防士が火災中に住宅所有者からお金を受け取っていたが、現在は発生していない」と述べた。同氏は「当局にその行為を行わないように指示し、それを防ぐためにいくつかの措置を講じた。」「人々に消防士等が公共サービスとしての消火活動のためにお金を取ろうとする消防士を警察に報告するよう」に呼びかけました、と言う。が、実際に住宅火災の住民に聞いてみないとその真偽は解らない。筆者は数年前、知人の被災者から火事の消火に500㌦を請求され、実際に払ったと聞いている。火事が発生したら、駆けつけた消防自動車と消防士に火災発生元が金銭を払わないと消化してもらえない、というのは都市部の住民では常識に近い。また農村部にはそもそも消防自動車が駆けつけない例が多い。

2020年火災発生937件、前年比220件増

内務省の防火救助局によると、2020年に937件の火災が発生し、24人が死亡、36人が負傷した。2020年の火災件数は2019年に比べて220件増加したとのことです。火災により被害を受けた家屋は707棟、屋台は594棟、その他多くの物件があった。

プノンペン都での火災のほとんどは電気爆発ーいわゆる漏電ー(37.88%)線香(32.33%)によって引き起こされ、残りは調査中であるという。線香とは、カンボジアの住宅内に普通にある家神や先祖を祀る祠への線香のことである。カンボジアでの配線工事は、タコ足配線何ていう代物ではなく、電柱を見上げればマングローブ状態の配線で、日本人が見ればほとんど笑ってしまう様なものである。勝って配線する業者がほとんどで、それも作業員は無資格である

*掲載写真:火事の消火活動 画像:Khmer Timesより。

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