麻薬所持等で4人起訴、有罪で終身刑になる可能性

中国人、ベトナム人、カンボジア人の4人を逮捕・起訴

スバイリエン地方裁判所は14日(月曜日)、先週ベトナムから9キログラム以上のメタンフェタミンとヘロインを所持して人身売買したとして4人の男性と1人の女性を起訴した。被告人は、中国人:カオ・コゥ・ワイ Cao Kou Wai(男 59歳、ギャンブラー)ベトナム人:グエン・ヤンハイ Nguyen Yanhai(男 36歳)ベトナム人:女性チェン・ティヴィ  Cheung Tivi(女性 29歳)であり、いずれもプノンペンのカジノ:娯楽施設ナーガの従業員であり、プノンペンマカラ地区ビールボン区にある賃貸アパートに住む。4人目は、カンボジア人:タム・ソッティア Tam Sotheana(28歳 SyayRieng州のBavet市に住む ギャンブラー)と特定された。

スバイリエン州・麻薬取締憲兵局長のエム・ヴッタ Em Vutha 大佐によれば、4人が有罪判決を受けた場合は終身刑を科す麻薬取締法第40条に基づいて麻薬の所持と人身売買の罪で起訴された、と述べた。被告人は、憲兵によって12月8日から11日の間に逮捕され、現在、裁判が行われるまで州の刑務所にいるとも述べている。

ベトナム国境・バベット付近で逃走劇

4人の逮捕に到る詳細は、下記の通りである。

バヴェット市憲兵の副司令官:Keo Saroeun少佐は、12月7日午前1時30分、スバイリエン州のスベイティーブ地区にあるカンボジアとベトナムの国境線近くで、バッグを持ったバイク運転手を発見し、ベトナム国境に向かっていたバイクは、地区憲兵を見て逃げようと田んぼの小さな道路に迂回したが、憲兵から追跡された。運転手は途中、バイクとバッグを捨てて徒歩で逃げたが、憲兵は袋の中に9キログラム以上の重さのメタンフェタミン入りの9つのパックを見つけた。その後、憲兵の捜査によりバイクの所有者でバベット (Bavet )市に住む ソク ヤブ Sok Yavの逮捕につながった、という。被疑者の供述でバイクは被疑者の運転していたもので、プノンペンに住むベトナム人のグエン(男)からそれを借りたことを認めた。ヤブ Yab の供述を得て、スベイリエン州の憲兵隊は、州裁判所の検察官、国家警察、地方裁判所の検察官とともに、12月8日午後2時30分にプノンペンのプランピマカラ地区のVeal Vong区の賃貸アパートでグエンとチェンを逮捕した。また憲兵は逮捕時に、200グラムの重さのメタンフェタミンの別の3つのパック、2つの体重計、およびその他の薬物関連の材料とお金を押収した。いわゆる国境を跨ぐ麻薬の取引であるが、タイ、カンボジア、ベトナムを跨ぐ麻薬密売組織の暗躍が推定される事件である。

地元メディアの報道を見るに起訴された4人の被疑者のうちにソク ヤブ Sok Yavが含まれていない。単なる頼まれ運び屋だったからだろうか。詳細不明。

スバイリエン州の位置

*スバイリエン州はプノンペンの東、ベトナムと国境を接する州で国境通過ポイントはプノンペンから国境に向かう1号線にバベットとにある。この一帯はベトナム戦争・カンボジア内戦期に「オウムの嘴(くちばし)」と称された。

カンボジア:最高刑は終身刑

なお、カンボジアには死刑制度はなく、終身刑は最高刑である。

*参照:下記の文①をクリックしてください。

 ① タイからカンボジアに越境した麻薬密売の首謀者(タイ人)を逮捕

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