首相、国民権力党(NPP)党首のチャンティ氏の逮捕について釈明

フン・マネ首相は23日(木)、国民権力党(NPP)のスン・チャンティ党首の逮捕について釈明した。

同氏は、チャンティ氏が国家社会保障基金(NSSF)に関して情報を偽って(いつわって)伝え、政府を中傷したため、この政治家に対する告訴は法執行行為であると述べた(虚偽の政府批判的なための逮捕)。

「サン・チャンティに対する法律の施行は、王国政府の正当性を守るための法的措置を実施するものだ」

「我々は常に表現の自由を支持してきたが、歪曲、告発、中傷、社会不安に対しては法律を施行しなければならない」

「我々はNSSFに懸命に取り組んでいるが、一部の政治家は常に政府を批判し、中傷している。彼らは常に政府が全てをうまくやっていないと見なし、国内外で政府を批判している」

「政治家のチャンティ氏はNSSFをめぐって政府を批判した。そしてこのプログラムは非常に悪く、貧しい人々を差別していると述べた。そして人々に政府への憎悪を煽っている」

と首相は語った。

チャンティに関する発言は、23日、フン・マネ氏がプノンペンで「カンボジアにおけるグローバル・ヘルス・カバレッジへのロードマップ2024-2035」の公式発表会に出席した際になされたものである。

首相は、「新政権は草の根レベルから差別なく国民を支援する国家政策を策定した」と自賛し、「NSSF政策は社会福祉に配慮しているが、政府に常に反対する人もいる」と語り、「チャンティ氏の発言は表現の自由には関係ないが、政治的利益のために虚偽の情報を流布し、社会に故意に差別を生じさせている。したがって、虚偽を語る者は法の裁きを受けるだろう」とフン・マネ首相は述べている。

首相はさらに、NSSFの受益者である470万人は、専門職員によって透明性があり、十分に監視された形で保護されており、その保護範囲は、スン・チャンティ氏が主張したように、州知事の親族や政府関係者の親族、カンボジア人民党(CPP)の支持者だけに限定されているわけではないと付け加えた。

一方、フン・マネ氏は諸外国に対し、法律に違反した個人に対する法律の執行に関して政府に圧力をかけず、野党に違法行為をしないよう伝えるよう求めた。さらに、「一部の外国は野党議員に法律に違反しないよう助言すべきだ」と付け加えたも述べている。

チャンティ氏は、昨年コンポントムで1200万リエル(約2900ドル)以上を詐取した疑いでキャンドルライト党(CP)ーこの党は総選挙まえに解答を命じられた実質最大野党ー関係者から訴えられていた。

しかし、CP事件では、チャンティが3月14日に尋問のために出廷したため、逮捕には至らなかった。同氏に対する訴訟は依然係争中である。今回の逮捕は実質野党的な動きをしめす国民権力党を党首の逮捕という形で政府が逮捕したものと見られている。

掲載写真:逮捕されたチャンティ氏 Khmer Times

 

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