カンボジアの首相 コロナ患者の死亡率が周辺国と比べ高いと認める

既に日々の在カンボジア日本大使館の配信メールや本サイトでのCOVID-19の感染状況のニュースによって、よく知られているところであるが、カンボジアに於けるCOVID-19の感染状況はその公式発表と実際の感染状況は大きく乖離しているのが実態である。また、感染者数に比べ、死亡率が高いのもよく知られたところである。

公式発表は意図的に新規感染者数を劇的に減らしている

下記にグラフで一目瞭然であるが、実際の感染状況は公式発表によって意図的に激減されている。これが途上国と言ってしまえば二の句も告げないのがこの国の公式発表や報道である。

11月1日の感染者状況。この奇妙なグラフがカンボジア公式発表である。公式発表の内容、発表方法はこの2年で2度変更され、結果として大幅に感染者数が減少。

また、日々保健省より公式に死亡者数が発表され、10月に入るや死亡者の多くがワクチン未接種者であるといった非難がましさの発表である。

このたびフンセン首相は、COVID-19の死亡率を下げる方法を見つけるために、ラインの役人と管轄当局、そして開業医に呼びかけたという。

1日平和宮殿で開催された、6歳以上の年齢層を対象とした全国COVID-19ワクチン接種キャンペーンの閉会式(初回投与)と5歳児を対象としたワクチン接種キャンペーンの開始式で、同首相は10月31日までに、カンボジアでは合計118,522件のCOVID-19が発生し、これは総人口の0.74%であり、そのうち2,788人、つまり0.017%が死亡したことに触れ、「陽性症例と死亡症例の割合を他のいくつかの地域および世界の国々と比較すると、カンボジアの死亡率は少し高い」と述べ、「感染の割合は大きな問題ではないが、懸念は、感染の中で2.35パーセントである死亡率である。」という認識を示した。

感染者の死亡率は日本の2.5倍超である、実態さらに大きい

本サイトの読者やカンボジア国内の感染状況に関心の高いものなら、フンセン首相の発言は政府関係者として周辺国に比べ死亡率の高さに初めて触れたものであることが解る。事実、公式発表からでさえ、感染者総数に比較してその死亡率は長く日本の2.5倍を超えている。実態は3倍以上になるだろうというのが常識的な認識である。ワクチン接種有無以前に感染したら十分な治療や設備が整っていない、という現実に直面することは確かなことである。

フンセン首相の認識を受け、早速地元メディアが報道し始めた

これが途上国カンボジアである・11月3日付け、Khmer Times 解りやすいと言えば、実に解かり易い、のである。

PM calls for more efforts to lower Covid-19 mortality ratio

 

掲載写真:イメージ Khmer Timesより。

おすすめの記事