飲酒運転容疑の車追突で子供が頭部を縫う怪我、60ドル賠償でケリをつける

制御不能になったドライバーの車が廃品回収のバイク牽(び)きリアカーに衝突し、幼い子供に怪我を負わせた後、安易な解決でケリをつけた、とKhmer Timesも疑問を投げかける記事を掲載した。

この事故は7月13日午後9時40分、プノンペン都チャムカルモン地区トゥール・トンポン2区271道路沿いで発生した。

現場関係者によると、白いランサークライスラーが高速で異常な運転をしているのが目撃されたという金属廃品回収業者のカートに車が衝突し、カートに乗っていた幼い子供が車から投げ出された。幼い子供は事故の後、頭を縫う傷を負ったという。

なお、車の運転手については、飲酒運転の疑いがある。

事件後、地元当局が到着し、事故原因の究明もそこそこに、双方に調停を要請したという。

その調停は車の所有者が60ドルの賠償金を支払うことに同意して終了したという。

擦り傷程度なら調停の終わり方は理解できるが、次の2点について疑問が残る。

① 飲酒運転の疑いがありながら、警察は、呼気検査もせずに刑事責任が問われない。

② 擦り傷程度でも、一方的なスピード違反の前方不注意運転の事故、それが報道によれば、頭部裂傷で縫う可能性があるのに60㌦の当事者同士の調停解決だった。

この事故を取り上げ、報道したKhmer Timesは、①についてだけではなく、②のたった60㌦という安価な解決でいいのか、という書きぶりが報道に見られる。事故の目撃者も、報道記事を読む者も、安価な賠償でのケリの付け方に加害者と被害者の社会的地位の差をみるであろう。

掲載写真:Khmer Times

 

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