2月1日、軍事クーデター2年目を迎えたミャンマーだが、軍事政権は広範な反発を強肩で抑えているが、依然として統治に苦慮しており、総選挙日程を更に先延ばしするしかなかったようだ。
ミャンマーの国営メディアは2年前に軍がクーデターを起こした際に発令していた非常事態宣言を6か月間延長すると伝えた。
軍事政権が今年8月までに行うとしていた選挙も先延ばしになる可能性があり、軍による統治がさらに長期化することになる。名目上の選挙によって軍の統治を正当化するか、傀儡政権を作るといった目論見も国民の反発が強く先延ばしを図るが、ミャンマーの国際的な孤立は一層進むことになる。ウクライナ侵攻でミャンマーに接近するのはロシアぐらいで、中国も表立ってミャンマー軍政に梃入れしたら、将来のミャンマー国民の買う恐れがあり、表立った軍事政権支援には及び腰である。
軍による非常事態宣言は、軍による統治を正当化し、民主派勢力を抑え込む根拠とされてきましたが、ミャンマーの憲法で期間は原則、最長で2年とされていて31日、その期限を迎えていた。いわば、憲法も糞もあるかという態度でなりふり構わぬ姿勢である。
これについて国営メディアは、実権を握るミャンマー軍のトップ、ミン・アウン・フライン司令官らが出席した国防治安評議会で国内の治安状況について「通常ではない」とされ、非常事態宣言が延長されることになったとしています。要は国内各地で反軍武装蜂起に苦慮しているということである。
ミャンマーの憲法によりますと非常事態宣言の終了後、6か月以内に選挙を行うと定めています。
非常事態宣言が延長されることになったことで、軍がことし8月までに行うとしていた選挙も先延ばしになる可能性があり、軍による統治がさらに長期化することになるが、これまで軍の残虐な統治で人々の信頼が薄れ、軍にとっては内戦を勝ち抜くしかない死活の問題となっている。
掲載画像:NHK TV